アメリカでは1994年、日本では1995年に公開されたロバート・ゼメキス監督、
この映画について、レヴューを見ていると感動したとか高評価の意見が多いですが
私は全く逆の感想なので、この作品についてはマイノリティなのかな~と思います。
もしくはまるでこの映画を理解していないのか。。
それでも思うことはあるので書こうと思いました。
この映画もヒューマンドラマなので、ネタバレありで差支えはないだろうと
勝手に判断したのでネタバレありです!
それではざっくりあらすじを交えつつ感想行きます!
まず、キャチコピーである「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない」
劇中ににも台詞で出てきますが、言いたいことは分かります。ですが、チョコレートの
箱と分かっているのなら、中身は開けなくてもチョコレートだと分かります。それを
言うなら「食べてみるまで分からない」と言った方が妥当というか少なくとも私には
腑に落ちます。
中身がチョコレートだと知っていても、様々な種類のものがあるので食べてみて
始めて知るチョコレートの味だったり、形や素材、まるで宝石のように並んでいる
チョコレートがもっと深いものを現しているようにもに感じますし、甘いだけでは
なかったり、フルーツやガナッシュ、ナッツ等々色々な種類があるので開けてみた
だけでは分からないことがたくさん詰まっていて、同じチョコレートでも一粒一粒
違うからこそ人の人生も誰一人同様ではないし、箱を開けただけでは見た目が違う
チョコレートが並んでいるというのは見た目も誰一人として同じ人間がいないのは
一目瞭然だし(見た目だけということにおいては双子は若干異なりますが)、それを
表しているのは分かりますが個々の内側や個性という味や人生の中身は食べてみない
と分からないと私は思っているので少し違う気がします。
最近ではルビーチョコレートとか色鮮やかなものもありますしね。塩キャラメルならぬ
岩塩がまぶしてあるチョコレート等もありますし。←余談ですが今年のバレンタインの
時に買いたかったのですが、既に完売していて買えなかったです。
‥見方が穿っていて素直じゃねーやつ、このキャッチコピーはそこまで言ってねーよ、
そこまで突っ込むなよ!ニュアンスで空気読め!と言われればそれまでですけど。。。
美味しいスイーツを発見して今までに味わったことのないお菓子を食べた時に
それでまで食べていたものは何だったんだ!と思うスイーツの概念を覆される
ことが度々あるのでチョコレート一つとっても深い!物凄く深い!と思うように
なり、かつ本当に見た目だけでは分からないのでつい熱く語ってしまいました。
フォレストは知能指数が低く、背骨が曲がっているため脚装具をつけないとまともに
歩けなかったため、学校の先生からも養護学校への入学を進められていたが、彼の
母親は普通の子供として育てるため、公立学校に通わせていた。ある日いじめられて
いたフォレストはいつも同じバスに乗って通っていた女の子ジェニーから「走って!
フォレスト」と言われたことによって脚装具を弾き飛ばして走り出してから誰も
追いつけない俊足という才能を開花させ、それから先は大学にも入学しアメフトでも
大活躍、全米代表にも選ばれる。もしからしたらサヴァン症候群なのかとも思いまし
たがその辺のことは詳しく知らないので割愛しますが、その後もベトナム戦争に赴き
仲間を助け表彰もされたり、ビジネスが上手くいったり、挙句ジェニーとの間に子供も
儲けるという彼の身に起こる全てが良い方向に進んでいることにも腑に落ちない私が
います。ジェニーとの間には一言で幸せだとは言えない部分もありますけど。
もしかしたら知能指数が低いがために良くも悪くも彼がポジティブシンキング故に
結果として彼にとってより良い人生になってそう描かれているだけなのかも
しれませんが。
そして、私が一番解せなかったのが、ジェニーと同棲中にいきなり、わけもなく
走りたくなり、ジェニーからもらったナイキのシューズを履いて走ってアメリカ横断を
繰り返すフォレストを見て、これって、知能指数が足りない人を揶揄していないか?
と真っ先に思ったんです。仮に知能指数が低い人が程度はさておき、知的障害者では
あるので、よく障害持ったお子さんの両親は「いくつになっても可愛い」と聞きますし
純粋ゆえまるで天使のような素直な心の持ち主なので一心不乱に走るという行為を
続けるのも分からなくもないですが、その描き方が障害を持った人を揶揄し過ぎた
表現にしか見えなかったので感動するどころが少し腹立たしさが湧きました。
映画上では食事も取らず、お風呂も入らず、髪も髭も伸ばしっぱなしでひたすら
走り続けるその姿が「何事にも頑張ってる人」というよりは、走ると決めたら走ること
しか彼の頭の中にはないって、走り続けながら食事をとるとかそんなことは現実的に
不可能だと思いますし、これってヒューマンドラマでファンタジーではないですよね?
純粋だから寝る間もなくひたすら走るなんてマラソン選手でも不可能ですし、体力的
にも人間のなせる業とも思えませんので、そのシーンが私というフィルターを
通して観ると正直表現しにくいですが、彼の誠実さや人との関わりあいの大切さ等は
私なりに分かる部分もあるのですが、とにかくあのマラソンのシーンはコメディタッチ
に描いたというよりは笑いものにしているようにしか見えなったので、何故世界で
こんなに称賛されているのか分からないというのが正直な感想です。
もしかしたら、私はトム・ハンクスさんが好きではないのかも、と最近思うように
なったというか気付きました。私の知る限り、悪役を演じていない俳優さんだと思って
いるので彼が演じたキャラはみんな「いい人」というイメージがあります。
私はヒーローもヒールも演じられる俳優さんが好みなのでそういう偏見を持って
しまったのかもしれませんので、もしトム・ハンクスが悪役を演じている映画が
あったら優しく教えてくれたら嬉しいです。
因みに、彼の一人芝居だった「キャスト・アウェー」だけは楽しめました(笑)
それではまた~(^^)/