ドラマと紅茶

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映画「ソーシャル・ネットワーク」感想 人と人を繋げるツールを作った本人はある意味孤独だった

2010年に公開されたデヴィッド・フィンチャー監督の映画。

フィンチャー監督作品は昨年に公開された映画「マンク」以外は全部観ていると

思います。

好きな監督さんではありますが、好みではない作品もあります。

(「ゴーン・ガール」や「ゾディアック」等)

この映画は個人的にどちらかというとそこまで好きではないので↑の仲間入りですが、

世間の評価は高い作品ですよね。

Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグ氏の物語なので世間では天才君の

サクセスストーリーが好まれる傾向にあるのでしょうか?

 

ソーシャル・ネットワーク (字幕版)

ソーシャル・ネットワーク (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 色々と盛ったり脚色されている部分もあるかと思いますが実話ベースなので

ネタバレありの感想です。

 

あらすじは言うまでもないと思いましたが、マーク・ザッカーバーグさんが

ハーバード大学時代に数少ない友人のエドゥアルドと共に交友関係を広げる

ためにFacebookというSNSを作り起業家として成功するのだが唯一の親友だった

エドゥアルドやアイディアを盗用されたとウィンクルボス兄弟から訴えられ…

さぁどうする、というお話。

 

実は私、この映画は2回観ました。1回目は字幕、2回目は吹き替えにして。

というのも会話のテンポがとても速く、恥ずかしながら字幕を読むのに必死で

ストーリーはそれなりに分かったものの、登場人物それぞれの細かい心情だとか

表情だとか細部が全く分からないまま気付いたら映画が終わっていたという始末

だったので。。そこが分からないと天才にありがちな変人のお金持ちが訴えられた

というだけのお話になってしまう、というのは字幕で観た初見の私の印象。

因みに吹き替えも早口だった。 

この映画ではマークさんが彼女に振られ、その憂さ晴らしに彼女の悪口をブログに

書いたり、女子学生の顔のランク付けをするサイトを作ったことから始まるのだが

元カノ役がルーニー・マーラさんだとエンドロールを見るまで全く気付かなかった。

この彼女が後に「ドラゴン・タトゥーの女」になるなんて思いもしなかった。

それにしてもご本人のマークさんの方はそんなことはしていないとのことですが、

この映画のマークのやってることはサイテーとしかいいようがない。なので元カノから

も「アンタが持てないのはオタクだからじゃなくて性格が悪いからよ」と言われるのも

当然かと。私が元カノだったら便乗して訴えて慰謝料をもらいたい。ブラのサイズが

どうのとか着けてる下着のブランドとか個人的なことをネット上で晒されたら怒りしか

ないと思う。でもそこからFacebookが出来る一番最初のきっかけというのも確かに

面白くはあるとも思ったけど、よくある話でもあるよね‥悔しさをバネにってやつは。

 

一番理不尽な扱いを受けたのはエドゥアルドだなーと思ったし、だから彼もマークを

訴えることにしたんだろうけど、何故そうなった?とよくよく考えると

エドゥアルドは初期費用を出資してくれたし営業担当で頑張ってくれてはいたけど、

Facebook立ち上げに関しては一番最初の出資をしたというだけで何の結果も残して

いない。サイトを広めるためにマークが「僕には友達が数人しかいないから君が

このサイトのリンクを君と交流のある多くの人に送ってくれ」と悪意のない利用も

した部分もあったのでそこも貢献したとも言えるけれど、いくらマークの唯一の親友

と言えども多少の出資と彼のメーリングリスト以外では結果を出せていないので、

Facebookの繁栄に伴った利益に対して持ち株を減らされるのは仕方がないのではないか

と思う私は冷酷なんだろうか?

ビジネスって情で成り立つものでもないし、継続的に結果(数字)出しての世界だと

思うので、当然でしょと思ったんだけど、やっぱり許せなかったのね、お金って怖い。


ウィンクルボス兄弟も最初は「ハーバードの紳士は訴えない」という信条に従って

いたけれど結局訴訟起こしたのも、マークが成功したからだと思うし。

そもそものアイディアは彼らが先だったと思うけど、アイディアはあってもそれを作る

スキルがなくて、マークにはそのスキルがあっただけで、こういうのって昔からあった

よね?先に作ったというか商標登録したり特許出したりしたもん勝ちみたいなのって。

電話も白熱電球も最初に開発したのはエジソンではないのと同じでそういった例から

してもマークが確信犯だったとしても作れなかった方も仕方ないんじゃないの?

とも思ったりして。いや、アイディアはあってスキルがないからマークに話してサイト

作りに協力してもらおうと思ったのは分かるけど。協力を求めた相手を間違えたのは

君たちなのでは?とも思える。マークの言い分は盗用ではなく、ヒントは得たがそれを

もっと進化させ改良したものだと言っていたし(確か)。全く違うけど日本で売れて

いる音楽も洋楽のパクりやオリジナルを少しだけアレンジして歌詞は日本語なんてのは

沢山あるし。まぁ本家からしたらアジアのちっさい国でカバーされても気付きもしない

だろうし、そんなカバー曲より本家の儲けの方がそもそも莫大だし訴える価値もないと

いうかそんなのやる暇もねーよ、やるだけ無駄って感じなんでしょうけど、多分。

脱線しましたがどちらににしろ、この兄弟だけで仮に作れたとしても彼らのアイディア

だけでFacebookと同様の物が作れたかは疑問だし、というか作れなかったと思う。   

仮に作れて成功したとしてもその上を行くSNSなんて誰かがすぐまた作るだろうし。

Instagramが出て来てFacebookはオワコンなんて言われてもマークさんはしっかり

Instagramを買収してましたしね、日本語で開設されるもっと前に。先見の明が凄い。


でも、、、もしマークがFacebookで成功していなかったら多分誰も訴えなかったよね?

よく頭の良い人って言葉が足りないって感じたりするんだけど、彼らからすると必要

以上の言葉は不要故に凡人には心情も含めて理解されにくいのではないかと思う。

余談ですが、昔職場で頭の良い人と仕事するのがとても楽だと思ったことがあった。

何故なら、私の一言で10の事を察してくれたり、何が起こったのかを一言で理解して

くれるので私が説明することもなくやり取りも物凄くスムーズだったことに感動した。

なので、もしかしたらマークのような人は誰かの一言で色んなアイディアが浮かぶし、

逆に自分の一言で相手に伝わると思ってしまっているようなところもあるのではないか

と思った。だから他人を思いやることが欠けているように思われたり。

でもこのマークはそんな非情な人間には私には見えなかった。最後はどちらとも和解し

示談で解決させ、おまけにマークは始終責められていて弁護士以外で彼の擁護をして

くれるような人もいなかったみたいで、最後の最後に冒頭で振られた元カノに友達申請

して終わるところもまた彼の孤独を感じた。なのでタイトルに書いたようにそんな孤独

な人が人と人を繋げるSNSを作ってもなお孤独って何だか皮肉だなと思った映画でした

が、Facebookの成り立ちについては面白いと思いました。

あ、この映画の製作総指揮がケヴィン・スペイシーさんでした。

 

個人的には「セブン」や「ファイト・クラブ」のようにまた観たい!と思うほどの

作品ではなかったです。

 


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それではまた~(^^)/