ドラマと紅茶

ご覧頂きありがとうございます!映画と海外ドラマの簡単な感想と日々の出来事について少し 流行りには疎いです

映画「楽園」感想 日本の悪しき習慣の典型

2019年に公開された先日の「友罪」に続いてまたまた瀬々敬久監督の作品です。

原作は吉田修一さんの「犯罪小説集」から二つの短編小説が絡み合っていく

サスペンスドラマで、主演は綾野剛さん、他に佐藤浩市さん、杉咲花さん等、また

映画「64」で観た面子+αな出演者さん達でした。

 

何だか海外ドラマの「アメリカン・ホラー・ストーリー」みたいな感じがしてきた。

毎回同じキャストで異なるドラマを作製しているような。。。

まぁよくあることですよね。

 

こちらも小説はフィクションですが実際にあった事件をベースに描かれています。

ネタバレありの感想です!

 

楽園

楽園

  • 発売日: 2020/03/19
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 あらすじの前に原作のベースとなった事件について少し。

 【青田Y字路】

・北関東連続幼女誘拐殺人事件

1979年~1996年の間に群馬県と栃木県の県境で起こった4件の女児誘拐殺人事件と

1件の女児連れ去り事件。冤罪となった足利事件も含まれていて、私の記憶が確かなら

日本で初めてDNA鑑定が用いられた事件で、地元では真犯人は「ルパン似の男」と

言われていたといつだったかテレビで観たので記憶にある方もいるかと思います。

全ての事件が未解決で犯人も特定されないまま時効を迎えてしまった事件。

 

万屋善次郎】

・2013年に山口県の集落で起きた連続殺人、放火事件。加害者(当時63歳)が

限界集落で高齢者5人を殺害し放火した事件。

 

簡単なあらすじは、上述の事件が交差して描かれていきます。

8歳の時に母親と一緒に東南アジアのどこかの国(フィリピンと言っていたような気が

したが定かではないです)から来た外国人の豪士(綾野剛)という青年はヤ〇ザに

因縁をつけられながら母親と偽物を扱うリサイクル店を営みながら生活している。

ある日田園が広がるY字路で少女が行方不明になる。集落総出で捜索する(豪士も

参加していた)も見つかったのは彼女の赤いランドセルだけだった。途中まで一緒に

下校していた紡(杉咲花)は失踪した少女の「一緒に家で遊ぼう」という誘いを

断っていなかったら、とずっと自分を責めている。それから12年後また少女の

行方不明事件が発生。村人たちはその時間ににアリバイがあった豪士を犯人だと決め

つけ彼を追い込んでいく。

 

最初の少女行方不明事件の1年後、妻を病気で亡くした善次郎(佐藤浩市)がUターンで

村に戻り、犬と一緒に暮らしていた。限界集落では若い者としてご近所さんの手伝いを

したり頼られている。ある日、村で村おこしをしようという話が持ち上がり、「役所と

のやり取りは色々と面倒だから」と善次郎が自ら役所へ赴いたことが気に入らない長老

達から村八分にされ、精神が蝕まれていく…というお話。

 

 

以下ネタバレありの感想になりますのでご注意を!

 

 

映画「ホムンクルス」よりこちらの綾野剛さんの演技の方が光ってます。体も精神的

にもひ弱で、歩き方や話し方の隅々まで豪士という青年を演じられていて、この映画

では少女を誘拐した犯人とははっきりとは描かれていません。

この映画も観た方にお任せ的な終わり方をしていますが、私は最初の犯人は豪士だと思

っています。というのも、紡が最後の目撃者として話を聞かれている時に豪士が少女の

後を追って行ったところ、現場付近に豪士の所有していた車と似た車が止まっていたこ

とを思い出していた。これは紡が自責の念から出た妄想だとの意見もありますが、当時

豪士が疑われた際に彼の母親が事情聴取で「豪士と一緒にテレビを観ていた」と嘘を

つき、それを聞いた豪士が気持ちの悪い笑みを浮かべるシーンがあるので、それを考

えると当時から既に村人たちから疎外されていた彼は行方不明になった少女から優しく

声を掛けられその後を追ったと見るのが自然かなと。でなければ彼の母親が嘘の

アリバイを言う意味がない。そして12年後に起こった事件は豪士のアリバイを証明

してくれる人物がいるので明らかに濡れ衣なのですが、12年前に犠牲になった少女の

祖父(柄本明)が彼だと追い詰めそれに便乗した村人たちに責められて逃げた食堂で

自ら灯油を浴びライターに火をつけてしまう…という悲惨な結果で終わりますが、

これ…どうなんでしょうね…

映画では12年前の事件の犯人が豪士だという証拠は何一つないのでそこをどう解釈する

かによって意見や感想も違ってくるかと思います。

憶測だけで犯人扱いをしてはいけない、ということも伝わってきますが意味深な描写も

あるので何とも言えませんが初見の私の感想は上記の通りです。

 

そして何と言ってもこの映画の佐藤浩市さんの狂気の沙汰の演技が圧巻でした。

この映画では善次郎は何も悪いことはしていません。村人が80代90代と高齢者ばかり

なので気を利かせて面倒なことは自分がとお役所に話をしに行っただけなのにそれが

気に食わないと村八分どころか村十分にされる…

もう老い先短い老人が善次郎というスケープゴートがいないと成り立たないような限界

集落は滅びてしまえ、これこそが老害だよ、と思ってしまうほど理不尽で…

善次郎が壊れてマネキンに亡くなった妻の服を着させて畑に並べたり、最後は妻の亡骸

を埋めた土を食べ(佐藤浩市さんは振りではなく実際に土を食べていたと思います)、

近隣の老人達を殺害後放火をし、最後に自らを刺してしまうという本当に鬼気迫る演技

でしたが、救急車で運ばれるところで映画が終わるので正確には亡くなったかどうかは

分かりませんが恐らく亡くなったような感じに私には見えました。

実際の事件の方は逮捕されたそうですが。

 

どちらにしろ日本の闇というか日本人の最も嫌な、陰湿でよそ者を排除しようと

する、それが同じ日本人だろうと外国人だろうと「悪いのはこいつ」とターゲットを

一人決めたらその他全員が異口同音にターゲットの人格を壊すまで攻撃をする部分が

同じ日本人として悲しくもありおぞましさを感じる映画でした。

いい大人がですよ?人生を達観していてもいい年代の70代後半や80、90代の老人達が

こんなことしてるんだから子供のいじめだってなくなるわけない、子供に「いじめは

ダメ、差別はダメ」なんてよく言えるよなー、口では綺麗事並べても子供は親の背中

見て育つんだよ、と日本人であることが嫌になりそうな気分にさえなりました。

他の国でも差別はありますが肌の色や宗教の違い等の差別とは違い村八分はまた少し

異質な気もします。他の国でもこれと似た差別はあるのかもしれませんが。

 

日本の自殺率が高いのもこういうことが多少は関係していて、子供だけでなく大人に

なっても続いているんだなと思ってしまう、というかそういう部分は実はあって、

子供時代は「学校」という狭いコミュニティで、過労で自殺をしてしまった、しまう

人もきっと「会社」というコミュニティで、専業主婦だって「ママ友」とかいう変な

コミュニティもあって、それらどのコミュニティにも必ず"いじめ"はある。そこから

逃れられず周りは口では心配していても誰も本気で助けてあげようとしなかったり、

苦労して入社した会社を辞めたら両親や家族に申し訳ないとか、責任感からか辞める

とか逃げるいう選択をする前に楽になりたくなってしまうような周りからの圧力も

大きいんだろうなーと何となくだけど思います。

多分、追い詰められた経験がある人にしか分からないことだとも思いますが‥。

私の地元でも山間部に近い村に新築で家を建て引っ越したがご近所さんからのいわれ

のない嫌がらせを受け、耐えられなくなり結局市街地にまた引っ越したという知人が

実際にいます。本当にそんなことが‥と田舎の集落は闇が深いと知りました。

 

スケープゴートがいないと成り立たない限界集落は全滅したら世代が変わってこの

ような排除や問題も少しはなくなるのかな…?

確かに世間では誰かが「悪者」であることで結束が強まったり、犯罪被害者のご遺族の

方の心の行き場になり少し楽になれたりすることもあるのかもしれない。

それでも罪のない人を罪人にするようなやり方はやめようよ。。。と思う私も綺麗事を

言っているだけなのだろうか…?

この映画の村人たちのような人には私はならないように心掛けようと思いました。

 

あ、杉咲花さんが演じた紡さんと村上虹郎さんが演じた紡を想う広呂は癌を患うけど

5年後生存率が50%まで寛解したお話は悪くはなかったけれど、別に描かれなくて

もよかったような気もしました。私はこの二人については全く述べずに書きましたし。

でもこの二人の関係がこの映画で唯一ホッと出来るエピソードではあったと思います。

 

この映画を観た方、12年前の犯人は誰だと思いますか?

 

 


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それではまた~(^^)/

映画「ソーシャル・ネットワーク」感想 人と人を繋げるツールを作った本人はある意味孤独だった

2010年に公開されたデヴィッド・フィンチャー監督の映画。

フィンチャー監督作品は昨年に公開された映画「マンク」以外は全部観ていると

思います。

好きな監督さんではありますが、好みではない作品もあります。

(「ゴーン・ガール」や「ゾディアック」等)

この映画は個人的にどちらかというとそこまで好きではないので↑の仲間入りですが、

世間の評価は高い作品ですよね。

Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグ氏の物語なので世間では天才君の

サクセスストーリーが好まれる傾向にあるのでしょうか?

 

ソーシャル・ネットワーク (字幕版)

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  • 発売日: 2013/11/26
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 色々と盛ったり脚色されている部分もあるかと思いますが実話ベースなので

ネタバレありの感想です。

 

あらすじは言うまでもないと思いましたが、マーク・ザッカーバーグさんが

ハーバード大学時代に数少ない友人のエドゥアルドと共に交友関係を広げる

ためにFacebookというSNSを作り起業家として成功するのだが唯一の親友だった

エドゥアルドやアイディアを盗用されたとウィンクルボス兄弟から訴えられ…

さぁどうする、というお話。

 

実は私、この映画は2回観ました。1回目は字幕、2回目は吹き替えにして。

というのも会話のテンポがとても速く、恥ずかしながら字幕を読むのに必死で

ストーリーはそれなりに分かったものの、登場人物それぞれの細かい心情だとか

表情だとか細部が全く分からないまま気付いたら映画が終わっていたという始末

だったので。。そこが分からないと天才にありがちな変人のお金持ちが訴えられた

というだけのお話になってしまう、というのは字幕で観た初見の私の印象。

因みに吹き替えも早口だった。 

この映画ではマークさんが彼女に振られ、その憂さ晴らしに彼女の悪口をブログに

書いたり、女子学生の顔のランク付けをするサイトを作ったことから始まるのだが

元カノ役がルーニー・マーラさんだとエンドロールを見るまで全く気付かなかった。

この彼女が後に「ドラゴン・タトゥーの女」になるなんて思いもしなかった。

それにしてもご本人のマークさんの方はそんなことはしていないとのことですが、

この映画のマークのやってることはサイテーとしかいいようがない。なので元カノから

も「アンタが持てないのはオタクだからじゃなくて性格が悪いからよ」と言われるのも

当然かと。私が元カノだったら便乗して訴えて慰謝料をもらいたい。ブラのサイズが

どうのとか着けてる下着のブランドとか個人的なことをネット上で晒されたら怒りしか

ないと思う。でもそこからFacebookが出来る一番最初のきっかけというのも確かに

面白くはあるとも思ったけど、よくある話でもあるよね‥悔しさをバネにってやつは。

 

一番理不尽な扱いを受けたのはエドゥアルドだなーと思ったし、だから彼もマークを

訴えることにしたんだろうけど、何故そうなった?とよくよく考えると

エドゥアルドは初期費用を出資してくれたし営業担当で頑張ってくれてはいたけど、

Facebook立ち上げに関しては一番最初の出資をしたというだけで何の結果も残して

いない。サイトを広めるためにマークが「僕には友達が数人しかいないから君が

このサイトのリンクを君と交流のある多くの人に送ってくれ」と悪意のない利用も

した部分もあったのでそこも貢献したとも言えるけれど、いくらマークの唯一の親友

と言えども多少の出資と彼のメーリングリスト以外では結果を出せていないので、

Facebookの繁栄に伴った利益に対して持ち株を減らされるのは仕方がないのではないか

と思う私は冷酷なんだろうか?

ビジネスって情で成り立つものでもないし、継続的に結果(数字)出しての世界だと

思うので、当然でしょと思ったんだけど、やっぱり許せなかったのね、お金って怖い。


ウィンクルボス兄弟も最初は「ハーバードの紳士は訴えない」という信条に従って

いたけれど結局訴訟起こしたのも、マークが成功したからだと思うし。

そもそものアイディアは彼らが先だったと思うけど、アイディアはあってもそれを作る

スキルがなくて、マークにはそのスキルがあっただけで、こういうのって昔からあった

よね?先に作ったというか商標登録したり特許出したりしたもん勝ちみたいなのって。

電話も白熱電球も最初に開発したのはエジソンではないのと同じでそういった例から

してもマークが確信犯だったとしても作れなかった方も仕方ないんじゃないの?

とも思ったりして。いや、アイディアはあってスキルがないからマークに話してサイト

作りに協力してもらおうと思ったのは分かるけど。協力を求めた相手を間違えたのは

君たちなのでは?とも思える。マークの言い分は盗用ではなく、ヒントは得たがそれを

もっと進化させ改良したものだと言っていたし(確か)。全く違うけど日本で売れて

いる音楽も洋楽のパクりやオリジナルを少しだけアレンジして歌詞は日本語なんてのは

沢山あるし。まぁ本家からしたらアジアのちっさい国でカバーされても気付きもしない

だろうし、そんなカバー曲より本家の儲けの方がそもそも莫大だし訴える価値もないと

いうかそんなのやる暇もねーよ、やるだけ無駄って感じなんでしょうけど、多分。

脱線しましたがどちらににしろ、この兄弟だけで仮に作れたとしても彼らのアイディア

だけでFacebookと同様の物が作れたかは疑問だし、というか作れなかったと思う。   

仮に作れて成功したとしてもその上を行くSNSなんて誰かがすぐまた作るだろうし。

Instagramが出て来てFacebookはオワコンなんて言われてもマークさんはしっかり

Instagramを買収してましたしね、日本語で開設されるもっと前に。先見の明が凄い。


でも、、、もしマークがFacebookで成功していなかったら多分誰も訴えなかったよね?

よく頭の良い人って言葉が足りないって感じたりするんだけど、彼らからすると必要

以上の言葉は不要故に凡人には心情も含めて理解されにくいのではないかと思う。

余談ですが、昔職場で頭の良い人と仕事するのがとても楽だと思ったことがあった。

何故なら、私の一言で10の事を察してくれたり、何が起こったのかを一言で理解して

くれるので私が説明することもなくやり取りも物凄くスムーズだったことに感動した。

なので、もしかしたらマークのような人は誰かの一言で色んなアイディアが浮かぶし、

逆に自分の一言で相手に伝わると思ってしまっているようなところもあるのではないか

と思った。だから他人を思いやることが欠けているように思われたり。

でもこのマークはそんな非情な人間には私には見えなかった。最後はどちらとも和解し

示談で解決させ、おまけにマークは始終責められていて弁護士以外で彼の擁護をして

くれるような人もいなかったみたいで、最後の最後に冒頭で振られた元カノに友達申請

して終わるところもまた彼の孤独を感じた。なのでタイトルに書いたようにそんな孤独

な人が人と人を繋げるSNSを作ってもなお孤独って何だか皮肉だなと思った映画でした

が、Facebookの成り立ちについては面白いと思いました。

あ、この映画の製作総指揮がケヴィン・スペイシーさんでした。

 

個人的には「セブン」や「ファイト・クラブ」のようにまた観たい!と思うほどの

作品ではなかったです。

 


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それではまた~(^^)/

映画「パプリカ」感想 ストーリーは斬新だったけど映像はどこかで観た感が満載だった

2006年に公開された今敏監督の遺作となった映画。

原作はSF作家の筒井康隆さん。

以前に映画「パーフェクトブルー」で面白くなかったというブログを書いたの

ですが懲りずにまた今敏監督の作品を観ることにしました。というか観てみた。

クリストファー・ノーラン監督の「インセプション」にも大きな影響を与えた

らしい映画です。

 

aruguret.hatenablog.com

 ネタバレしようにもちょっと複雑というか物凄く長くなってしまいそうなので

ネタバレなしの感想です。

 

簡単なあらすじです。

キャッチコピーが「私の夢が犯されている」らしいのですがそんな内容です。

千葉敦子はサイコ(心理)セラピストとして活動しながらも同僚の時田(天才だが

巨漢で子供がそのまま大きくなったような男性)が作った未完成の【DCミニ】と

いう装置で他人の夢に入り込み共有し別人格の夢探偵「パプリカ」となって

治療をするのだが、ある日DCミニが研究所から盗まれてしまい…というお話。

 

ストーリーはまた夢と現実の間でというか夢と現実が重なり合ったりしますが意外と

混乱するほどでもなく分かりやすかったですし、原作が筒井康隆さんということも

あってしっかり起承転結もあったと思います。少なくとも「パーフェクトブルー

よりはよかったです。この監督も「虚構と現実」といったテーマが好きなんですね。

なのでこの映画も「トラウマ」とか「怖い」といった感想を時々見掛けるけど全く

そんなことは私はなかったです。人形がたくさん出てきましたけど(笑)

夢探偵の名前が何故「パプリカ」なのかもさらっと劇中で説明がありましたしね。

 

ですが、映像は綺麗なんですけど、私はこの監督さんの映画の人物画が好きではない

みたいです。どうも古臭さいし美男美女ではないのがその理由の一つだと思います。

絵が綺麗という意見もあるみたいですが。そこは好みの問題かもしれません。

原作は90年代初頭に書かれた作品だそうですが、絶賛された映像化に当たっては

映画「インセプション」には影響を与えたみたいでも、この映画は88年に公開された

AKIRA」、トム映画の2002年公開の「マイノリティ・リポート」、2001年の「千と

千尋神隠し」、更に「エヴァンゲリオン」と似てるところがたくさんあり目新しさ

が全くなかった。もしかしたら本当は原作が出来てからすぐ映像化は進めていて、

たまたま他の映画が先に公開されてしまったのかもしれませんが。でもエヴァなんて

アニメ自体は90年代半ばなのでこの映画がの方が先とは思えません。

 

声優陣が豪華だったので私が評価出来る点は声優さんとストーリーとタイトルの

「パプリカ」の意味が映画内で触れていて納得が出来た部分だけです。

あ、主人公の千葉敦子/パプリカの声がエヴァ綾波レイの声優さんで巨漢の

天才くんは「機動戦士ガンダム」のアムロレイの声優さんでした。

 

映画の内容とは関係がないのですが、「パプリカ」と言うと今では米津さんの歌が

真っ先に思い浮かんでしまうのですが、この映画の音楽を担当された平沢進さんの

この映画の主題歌の「パレード」という曲の歌詞の世界観とか不協和音多用しまくり

の感じが個人的に米津さんの楽曲を彷彿とさせられます。(米津さんのパプリカと

いう曲のことではなく、彼の楽曲の全体的に感じるという意味です。)どこかのコメントで

「ハチ時代の米津さんが彼の音楽の影響を受けたのが分かる」というを見たので、

あながち私の感覚も間違っていないのかもと勝手に思った次第です。

 

パプリカ

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というわけでそこまで私の好みの映画ではなかったのですが、評価が高い映画

なので未見の方でSFが好きな方にはおススメかもです。

 

因みに私の一番好きなアニメは「シュタインズ・ゲート」です。

私にとってこれ以上のアニメはもうないと思うくらい好きです。

(クリス派なのでまゆしぃは嫌いです 笑)

 


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それではまた~(^^)/        

私のGW…くどいけどやっぱりクリミナルマインドと雑談

あっという間にGWが終わってしまいましたが、皆様どうお過ごしでしたか?

どうも何もまた緊急事態宣言が出ていたので旅行等は控えられていた方も

多かったのではないのでしょうか?テレビを観ると今回は世間では自粛疲れのせいか

逆に自粛せず帰省をされたり多少の観光をされていた方もいらしたみたいですが。

 

私も父のお墓参りに帰省したかったのですが、地元は田舎なので、もし私が

帰省して身内から感染者が出てしまったら私が持ち込んだことに間違いはない

でしょうし、そのせいでご近所さんというか市内で晒し者になってしまう家族の

事を考えると仮に発つ前にPCR検査をして陰性だったとしても道中で感染して

しまう恐れがあるし、100%大丈夫という保証は今現在ないので帰省は出来ません。

昨年は家族の方から「今は帰ってくるな」と言われてました(笑)

父のお墓参りは行きたいけど、ぶっちゃけあまり帰省はしたくないのが本音。。

 

なので今年も映画三昧で過ごそうと思っていたのですが、FOXチャンネルで私の

愛する「クリミナルマインド」のシーズン 1~6の一挙放送があると知ってそっちを

優先させてしまい、映画は殆ど観なかったです。ビデオオンデマンドの時代に誰が

観るんだよ、という意見もあったようですが、「いつでも好きな時に観れる」と

なると逆に観なくなっちゃうんですよね。なので過去には好きなライブDVDを購入した

こともありましたが、やはり1回観ると2回目が私にはないので、買わなくなりました。

ドラマも同じでDVDで集めようかなと思ったこともありましたが、やはり同じ道を

辿るのは目に見えているので、チャンネルで強制的に流してくれる方がそれが何度目

だろうと観ちゃうんですよね。

このドラマ、冒頭か最後に作家の格言がナレーションで出てくるのも好きな理由の

一つです。

 

aruguret.hatenablog.com

 

久々にシーズン1から観ましたが、特に私が怖いと思うエピソードベスト5の内の

2つはシーズン2にあって、しかも連続でのエピソードで観ていてしんどかったけど

面白かった!そこらの2時間のサスペンス映画よりよほど面白いと今観ても個人的に

思います。初期シーズンのエピソードの方が濃い内容だと改めて感じました。

シーズン2で降板したギデオン役のマンディ・パティンキンさんの降板の理由が

「ギデオンとしての役に精神的に参ってしまったから」だそう。ドラマ内でもメイン

的なキャラで好きだったのでショックでしたが、私が改めて感じた通り、悲惨な事件

のエピソードが多かったので今ならその気持ちが分かる気がしました。

ですが他にも悲惨だったり怖かったりグロいエピソードはたくさんありますし、この

ドラマはそういうクライムサスペンスだと分かってオファーを受けたのではないの?

と残念だったので皮肉を言いたくなったりもしましたが、いわゆる憑依型と言われる

俳優さんはこのようなドラマだと精神的にきてしまうのでしょうね。。彼が憑依型の

俳優さんかどうかは分かりませんが。

その後はドラマ「ホームランド」に長く出ていらっしゃいましたけど。

 ギデオンの後釜としてジョー・モンテーニャさんがロッシ役で仲間入りしました。

 

個人的にシーズン2の21話の「殺人ハンター」と22話の「出口のない迷路」が

私の中では最恐エピソードの2つで、シーズン4の18話の「リーパー」はその後の

伏線となるエピソードなのでこれから観る方には是非とも押さえて頂きたいです。

それとシーズン4の最終話で前後編で2話で描かれる25話と26話の「地獄からの帰還」

というエピソードも個人的に気持ち悪いけど好きです。ゲストでフィアー・ザ・

ウォーキング・デッドのシーズン4から登場するジョン役の俳優さんが出てます。

切ないというか悲しい系ではシーズン4の22話の「闇夜に浮かぶ観覧車」で犯人役に

HAWAII FIVEーOのスティーブ役でお馴染みのアレックス・オロックリンさんが演じて

ますが最初全く気付かなかったので良い意味でビックリしました。因みにこの

エピソードは犯人目線で始まるのでネタバレではないです。それとシーズン5の

16話の「母の祈り」も子供の誘拐のお話で悲しいエピソードでした。ゲストでアメホラ

でお馴染みのエヴァン・ピーターズさんが出てます。

 

GW中ずっとほぼ24時間クリミナルマインドを放送していたので出来る限り観ていた

けれど、さすがに寝たいのでどうしても観たいエピソードが深夜や早朝だった時は

録画して後で観たりしてましたけど、最終日に何時頃からか不明ですが、映像と音声

が合ってなくてまるでいっこく堂の芸を観させられているのかと思いました。

音声がずれるって物凄く気持ちが悪いです。

いつ修正が入るかと待って いましたけど、直らないまま終わりました、残念。

これ全部録画してた方がいたら可哀相。また今度の日曜日にシーズン1から放送する

とか聞きましたけど、立て続けに同じものばかり流すのはどうかと思うよ、FOXさん!

 

でも未見でこの記事で興味を持たれた方がいて、観られるのであれば嬉しいので

よしとします(笑)

 


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それではまた~(^^)/ 

映画「マザー!」感想 映画も日本で公開中止になった理由もよく分からない

2017年にアメリカで公開され、日本では未公開の映画です。

当初は2018年に日本で公開される予定だったらしいのですが、何故か中止に。

それも製作サイドのパラマウントの意向だったそうで。

アメリカでは酷評されたそうですが。

そう言われちゃうと怖いもの見たさが勝ってしまう私。

 

…なんていうのは口実で本当は長澤まさみさん主演の映画「マザー」と間違えました。

どこで間違うねん!と思われる方もいらっしゃると思いますが… はい、大バカです。

「mother!」という文字だけで選んでました。邦画の方は「!」もついてないのに…

 

それでも私の好きな映画の「π」や「レクイエム・フォー・ドリーム」「ブラック・

スワン」のダーレン・アロノフスキー監督だし、主演はジェニファー・ローレンス

ハビエル・バルデムだし…スリラーってなってるしと思って観てみました(笑)

 

ハビエルさんてフルネームを3回連続で言えない早口言葉みたいな名前だし、

おたふくソースとマヨネーズとケチャップと味噌と醤油と砂糖を全部混ぜたような

濃さで、映画「ノーカントリー」のイメージがずっと抜けなくていつ見ても怖い顔

だけど、ペネロペちゃんの旦那様なのよねー、トム・クルーズさんとは全く違う

感じだしペネロペちゃんの好みが分からないと思いながら観てました。

 

肝心の感想なんですけど、ネタバレありです。

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一応簡単なあらすじを。

詩人の夫(ハビエルさん)と若い妻(ジェニファーさん)がこんなところにぽつんと

一軒家みたいなお家に住んでいます。改装中なのか若い妻が家の修理をしています。

すると突然訪問者が現れ、民宿と間違えたと言って一旦は去ろうとするのですが夫が

「どうせなら泊っていけばいい」と謎の中年男性の訪問者を泊めることにします。

一方妻の方は「ちょっと…」と夫を咎めるのですが「一泊だけなら」という感じで

受け入れます。すると翌日その訪問者の妻(ミシェル・ファイファーさん)が訪ねて

くる。その翌日には二人の息子たちまできて…というお話。

 

ここから思いっきりネタバレをしておりますので未見で観ようと思っている方は

ご注意下さい。よろしければご視聴後にお読み頂けると嬉しいです。

 

次から次に勝手に人が来ては旦那は追い返すどころか誰に対してもウェルカムなので

はっきり言って映画全体がもうカオス状態。妻からしたら家の中を好き勝手に荒らされ

映画「ファニー・ゲーム」のあの二人みたいに不快感しかない。そんな謎の訪問者達に

対して夫は何も言わないどころか「いいじゃないか」って何を考えているのかもはや

理解不能。そんな流れで話は進むだけだし何がどうなっているのか観ているこっちも

全く訳が分からない。そしてこの夫婦、何故かそれまで夫は妻を抱いたことがなかった

ようでそのことについて言及されて妻を抱くがその1回の翌朝に妻は「妊娠した」と

悟るのも不思議。極めつけは出産間近の妻がいるのに詩人である夫のファンだと言う

人達が大勢押し寄せてくる。妻は「産まれそう、病院へ連れて行って」と懇願している

のに家の外にも夫の信者のような人がたくさんいて結局自宅で出産するも夫が自分の

信者のような人達にライブでいうところのダイブのような状態で赤ちゃんを次から次へ

と人の手に渡し、最後はハンニバルさんされちゃいます。それに怒り狂った妻が暴れて

最後は家ごと焼いてしまい、映画の冒頭のシーンに繋がって終わるのですがもう完全に

意味が分かりません。それ以上でもそれ以下でもないです。

 

不快とか理不尽だとかいうより全くもって何が言いたいのかというより、何を観ていた

のかさえ分からない始末だったので、早速調べたところ、何となく分かりましたわ。

これ、キリスト教の聖書の創世記そのもののお話だったんですね。なるほど、だから

夫とか妻、来訪者に至ってもその妻や息子と言った感じで登場人物の誰一人として名前

がついていない。

ジェニファーさん演じる妻は「母なる大地(マザーアース)」でハビエルさん演じる

夫は「神」らしい。最初の来訪は「アダム」その妻は「イヴ」、息子達は「カインと

アベル」。そしてこの監督さんは環境問題にも造詣が深いらしいので、それらを知ると

全てに合点が行きました。ファンだと言って押しかけてくるのが人類で家(地球)を

好き勝手に破壊する人類。それに怒った「母なる大地」が地球に火を放つストーリー

だと。監督も「ある特定の人に向けて作った映画だ」と仰っているのでそういうこと

なのかー、と分かりましたし、アメリカで酷評された理由も何となくですが、分かる

気もしました。

が、しかし。宗教というかキリスト教に関してはクリスマスをお祭り的なイベントと

しての馴染みしかない、または少ない日本人がこの映画を観てどう思うのかはまた違う

ような気もしますし(宗教については複雑なのでここでは一切言及はしません)、私の

ように見た後に意味を知って納得するケースの方の方が多いのではないかと思ったの

で、やはり「意味不明」とか「難解」といった映画になってしまって決してウケはしな

いんだろうと思うとパラマウント側の判断は間違ってはいなかったのかもしれません。

「特定の人に向けて」と言っている時点で少なくとも一般受けはしないでしょうし、

「特定の人」という表現も捉え方によっては別の問題も孕んできそうですし。

 

感想というよりあらすじがメインになってしまったような気もしますが中には高評価の

方もいらっしゃるののでやはり好みの問題もあるかと思うのでご興味のある方はご覧に

なってみてはいかがでしょうか?

確かに不快感は満載ですが、理解不足だったせいか映画「ファニー・ゲーム」の

方が不快感が強かったです。

鑑賞する場合は自己責任でお願い致します<(_ _)>

 


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それではまた~(^^)/

映画「紙の月」感想 面白かったけどどこか奇妙さを感じた

 2014年に公開された宮沢りえさん主演の映画です。

こちら角田光代さん原作のサスペンス小説で原田知世さんが主演でドラマ化もされて

いたそうで、ドラマの方が原作に忠実なストーリーらしいです。

機会があったらドラマの方も観てみたいと思った作品でした。

 

ではネタバレありの感想です。未見の方はご注意下さいませ。

紙の月

紙の月

  • 発売日: 2015/06/02
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 簡単なあらすじです。

既にジャケットにも書いてありますが「最も美しい横領犯」と あるのでネタバレも

何もないような気がしましたが、それでけではなく何故や結末にも触れますのでも

う少し詳しいあらすじを。

1994年のバブル崩壊後を舞台に銀行の契約社員として営業を担当し顧客からも信頼の

厚いアラフォー主婦の梨花、ある日とある顧客の孫の光太という青年と出会い、逢瀬を

重ねていく内に金銭感覚が麻痺していき、とうとう顧客のお金に手をつけてしまい

取り返しのつかない金額になってしまうのだが…というお話。

 

以下から思いっきりネタバレが入ります。結末についても触れます。

 

先ず、宮沢りえさんが本当に美しい。映画とは関係ありませんが彼女ももう少しふっく

らされたらもっと綺麗なんじゃないかと思います。

元々が美しいのだけど映画が始まって最初は、家のローンを早く返済したいと考え節約

しているらしいことから自分にもお金をかけていないようなので地味で冴えない感じは

出てました。が、光太という若い男性と出会い不倫しているだけでなく、犯罪にも手を

染めているのに話が進むに連れてどんどん透明感と綺麗さが増していくから凄い。

「恋する女は綺麗さ~」って歌がありますが、あれ、本当なんですよね。

私も恋をして見違えるほど綺麗になっている友人を目の当たりにしたことがある

のでやっぱりいくつになっても恋する女性は美しくなるのは分かりますが、それも

見事に演じられていましたし、演技も自然だし変わっていく様もしっかり表現されて

いて素晴らしかったと思います。

 

ただ私はこの宮沢りえさん演じる梨花にとても違和感がありました。宮沢りえさんの

演技ではなく、この映画の主人公の梨花という人間に違和感がありました。

それとストーリーについても少し言いたいことがありますので、先にストーリーに

ついて言わせてもらいます。

梨花の夫役を田辺誠一さんが演じておりますが、映画上では亭主関白でも束縛するでも

なく、それどころが優しい夫で、ルックスも恰好いいし海外出張のお土産でカルティエ

の腕時計を買ってきてくれる夫、私からするととても良い夫だと思います。少なくとも

愛されているように思います。なので不倫する動機が少し薄いというか説得力がない

ように感じました。見た目も年相応で禿げてたりメタボな体型で嫌味ばっかり言う嫌な

夫の方が不倫にも同情が出来るのでそういうキャラの夫の方がよかったのではないかと

思いました。

 

ですが年齢的にもアラフォー女性だったら多くの人が感じる「もう女として見られない

お年頃になったのかも」という危機感のようなものを抱くので、自分より明らかに

年配というか高齢の男性から口説かれることはあっても若い、それも大学生の

光太から口説かれたら「私もまだイケる!」と嬉しくなるのは分かりますが、梨花

決して光太に心底のめり込んでいるように見えない。なので光太に貢ぐために横領を

したとも思えなかった。それはあくまできっかけでしかなかったような印象でした。

後述しますが、彼女が「与えて感謝される喜び」を得られる相手ならある意味誰でも

よかったのではないかと。

恋愛をしている自分に恋してる、みたいな感じにも見えたので。

あと、どうでもいい突っ込みとして、光太と一緒に歩いているところに光太の

サークル仲間の女の子と出くわした時に女子大生の方が「お姉さんですか?」と梨花

尋ねると「姉です」と答えた梨花。私には姉弟というより親子にしか見えなかった。

 

では、私が始終梨花という人物に違和感を持った理由についてですがストーリーに

ついて上述した事とも関係しているのですが、ミッションスクールに通っていた彼女は

学校で水害で苦しむ国の子供たちへの募金をし、写真付きで返事をもらったことに

感銘をうけたのだが、学校からは「自分が出来る範囲で」としか言ってはいないし、

クラスメイト達も次第に募金はしなくなっていき、それでも日に日に他のクラスに

比べて自分のクラスの募金金額が少なくなってくると父親のお財布からお金を抜き取り

募金をし、学校でもそれを問題視して募金活動を廃止することになるのだが彼女はそれ

について罪悪感がない。

親のお金を盗んだことに対して「悪いことをしている」という感覚は持ち合わせていた

のかもしれないけれど、それよりも自分が募金をして人に与えて感謝されることでしか

幸せを感じられない、まるでボタンの掛け違いをしたままの服を着ていても「それが私

の揺るぎない正義」という歪んだ感覚をこの頃から持ち合わせてそのまま大人になって

しまったが故に、光太との不倫も自分がお金を横領することのきっかけではなかったの

ではないか?と思えてならなかった。何故なら光太とのこと長くは続かないと梨花

分かってはいたし、梨花からすると光太には恋愛感情はあるものの、終盤でのより子と

のやり取りの際にも「すべて偽物だから」と梨花自身も言っていることから純粋な愛情

というよりも与えるべき存在であることの方が重要だったように思えたからだ。    

 

つまり、梨花という人物は横領(父親のお財布からお金を抜き取ったことも含め)は

「悪い事」と分かっていても「人に与えて感謝されること」の方が彼女にとっては

何より重要だという感覚や信念を抱いていることが何かが欠落している人間として

しか私には映らなくなってしまったことが違和感を持った最大の理由なのでは

ないかと思いました。

 

その証拠ではないですけど不正がバレても悪びれた様子もないどころが、会議室の窓

ガラスを割って逃げ出しますからね、通常のメンタルの持ち主ではないことがそこから

も窺えますが、その時に小林聡美さん演じる彼女の不正に気付いた隅より子というお局

的存在とのやり取りもとても興味深く、お金を使い込み好きなことをした梨花とは対照

的により子は社会や会社のルールに則って生きてきたタイプであるのに、梨花に彼女が

しでかした事を咎めながらも好きなことをした彼女を羨ましくも思ったりしている部分

もあったので根本的にはどこか同じタイプだったのではないかと推測しました。元々

二人とも社会という同じの枠に縛られて、それを犯罪という方法で解き自由を得た、

またはつかの間でも味わった梨花とこの先も縛られたままで何もないままのより子、

一つの同じ世界にいながら違う選択をした各々の人生というだけなのではないか、と。

最初に良い夫がいるのに…と述べましたが、唯一でもあり最大でもある彼の欠点は

梨花に「感謝する」タイプではなかったからで、もし彼女の夫が彼女のしたことに

対して常に素直に感謝を口にしていたら彼女は光太とも関係を持たなかったかも

しれないし、もし好奇心や女性としての危機感か不倫をしたとしても横領はしな

かったのではないか、とも思いました。

 

それと原作者の角田光代さんが「お金を介在してしか恋愛が出来なかったという

能動的な女性を描きたかった」と仰っていたので、その部分をこの映画ではしっかり

描かれていたと思いますし(その根拠は私には梨花が恋愛そのものより「与えること

が大事でそれが幸せ」だとしか見えないと思ったこと)、原作やドラマと違いこの映画

監督の「横領に手を染めていくプロセスをしっかり描きたい」といったことも表現され

ていたと思います。

 

最終的に海外へ逃亡した梨花ですが、映画では捕まるのか捕まらないのか微妙な描かれ

方で終わりました。ここも私としてはちょっと不満でした。

いつかは捕まったとしても、そんなニュアンスを残してはいたと思いますけど、

しっかり捕まってくれないと、こういう犯罪を犯しても逃げ切れることが可能だと

したらやり切れない。。。見つからなかったらやったもん勝ちみたいな犯罪として

描かれると真面目に生きてるのも何だかバカバカしいと思えてしまいそうで。

だからといって犯罪を肯定する理由にもなりませんし出来ませんが。

宮沢りえさんの演技にも魅せられましたし総じて面白い映画だと思いましたが

「正直者が馬鹿を見る」世界になって欲しくない、そう思えた映画でした。



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それではまた~(^^)/

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」感想 嫌いじゃないこういう大人のお伽噺

 2017年にアメリカで、2018年に日本で公開されたギレルモ・デル・トロ監督、

アカデミー賞に多くの部門でノミネートされた作品。

ずっと観たいと思っていたけど、忘れていました。

テレビが修理から戻ってきたので早速観ました。

 

それとまたもやタイトルで勝手にジョーズ的な話だと思っていたのですが

全く違うお話で、正にファンタジーと言える映画でした。

ネタバレありの感想になります!

 

シェイプ・オブ・ウォーター (字幕版)

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 簡単なあらすじです。

1962年、アメリカとソ連の冷戦時代。

主人公のイライザは赤ん坊の時に川で発見された孤児で声帯に傷を負い、首に傷跡が

残っている。そのため、耳は聴こえるが声が出ないので話せない。友人と言えば隣人

のジャイルズという初老の絵描きの男性。航空宇宙研究センターの夜間清掃員として

働いている。ゼルダという同僚と仲が良い。

そんな研究センターにある日、謎の生物が運ばれ、その部屋の清掃をするようになる

イライザ。いつしか彼女は謎の生物である半魚人と意思疎通が出来るようになるのだが

アメリカ側はこの謎の半漁人の生体解剖をすると言い出すし、一方アメリカに半魚人に

ついて知られる前に殺そうと企むソ連側とどちらにしても命を狙われた半魚人の命を

救うべくイライザは奔走するのだが…というお話。

 

ここから思いっきりネタバレしておりますので未見の方はご注意を!

 

実はファンタジーもどちらかというと苦手なのですが、この映画は観れました。

途中で出てくるミュージカルっぽいシーンも少ないのであっても違和感もなかった

ですし、まさかの半魚人と人間のイライザの恋のお話だとは全く予想だにしていな

かったのですが、最初こそ半魚人に気持ち悪さを感じましたが、イライザと交流して

いくうちに気持ち悪いと思っていた生物に肩入れするようになる私。

 

イライザたちによって何とか研究センターから逃げ出せた半魚人、暫くイライザの部屋

で匿われるのだが、イライザは「話せない私を、ありのままの私をみてくれている」と

同じく言葉を持たない半魚人に恋をすることに「え…」と思ったんだけど、二人?の

交流をみていると分からなくもないと思ったが、まさか性行為までするとは思ってい

なかったので「うそー?どうやって及んだの」と思ったのだけど、その辺はしっかり

ゼルダとガールズトークで下ネタを手話で説明していたところも面白かったです。

更に、この半魚人がジャイルズの頭を触ると髪の毛が生えてくるし、傷に触れると翌日

には綺麗に治っているというまるで神様にしか出来ないような人智を超えた力がある。

私も色々触って欲しいところいっぱいあるんだけどなーと思いながら観てた。

 

ただイライザもいつまでもこのまま自分の部屋で匿うことに限界があることは分かって

いるので川から海に戻そうとするのですが、追ってきた研究センターの元軍人で警備の

ストリックランドに追い詰められ桟橋で撃たれ倒れるイライザと半魚人。愕然とする

ジャイルズ。あー、ここで二人とも死んで終わりというパターンかなーと思った瞬間、

半魚人が生き返った!この時点でもう最後は想像に難くない。ストリックランドに反撃

して喉を掻っ切った。そして彼は死んだイライザを抱き上げて一緒に川に沈んでいく

のだが、イライザにキスをすると息を吹き返すイライザ。するとイライザの首の傷跡

からエラが出てきた!なるほど彼女の幼い頃からあった喉の傷はそこに繋がっていた

のねー、ということと、ジャイルズの髪を生やしたり傷を治したのにイライザの声帯は

治さなかったのって、もしかしてイライザが川で見つかった孤児ということも関係して

いて、半魚人は映画の冒頭でエラ呼吸と肺呼吸が出来ることが判明しているのだが、

イライザにエラが出現したことから実は彼女も半魚人か半魚人と人間のハーフだった

のではないか?と私は解釈しました。

いや、エラは半魚人のキスで出来てこの後は二人で水中で幸せに暮しましたとさ、と

いうお話だったのかもしれないですが、私としてはイライザの出自や首の傷跡等から

彼女も実は人間ではなかったのではないかと思った次第です。

(この件に関しては考察されているブログ等他にありますので、詳しく知りたい方は

そちらでご確認下さいませ。)

幸せに暮しましたとさ、のエンディングでよかったですし、この辺りの解釈は色々ある

と思いますが、この逆人魚姫というか、美女(イライザも決して美女とは思えないですが)

と野獣の野獣が王子様に変わらないお話は個人的には久しぶりに純粋にお伽噺として

楽しめました。

イライザを支える周りの人も良い人達でしたし、主演の俳優さんもよかったです。

映像も綺麗でした。特に水中で愛し合うシーンがよかったです。

前半は緑を基調としていて、後半(イライザと半魚人が結ばれた後)は赤になって

シェルブールの雨傘」を思わせる配色も私には好みでした。

 

偏見を持たないイライザに関しては子供にもいいと思いますが、エロティックな

シーンや暴力的なシーンも多いのでお子さんには見せられないですね。。

R指定になるのが分かりました。個人的には久々に素敵なファンタジーを観たという

感想です。

 


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それではまた~(^^)/

映画「空気人形」感想 とんでもないものを見てしまったような気がした

2009年に公開されたこれまた是枝監督の作品です。

原作は業田良家さんの漫画だそうです。

 

タイトルは前から知っていたんですけど、以前にジャンプに掲載されていて映像化も

された有名な「電影少女」のようなお話かと思って敬遠してましたが、当然ですが全く

別物でした。同じだとどちらかが盗作ということになってしまいますよね。。

 

この映画のレビューは割と良い評判が多かったです。

キャストも有名な俳優さんがたくさん出てました。

 

あらすじを織り交ぜながらおおまかな結末は伏せてのネタバレあり感想です。 

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何の予備知識もなく観たのですが、私が今まで観てきた是枝監督の作品とはまた色が

違いますがストーリーの根底にあるもの(人との繋がり的な)は同じ感じがしました。 

が!これ、、、ファンタジーというより私の印象は完全に異色のホラーでした。

てか、ファンタジーテイストの純粋なホラーでないの?

映画「チャイルドプレイ」や「ピノキオ」もだけど、私は人形ものの話が大の苦手で、

というか子供の頃から人形そのものが怖くて苦手でぬいぐるみも含めて欲しいと思った

こともなければ、プレゼントをしてくれた方には申し訳ないのですが、女の子という

だけで人形の類を頂いた時には押し入れにしまって自分の視界に入らないようにして

いました。遊べた人形といえばサンリオのキャラクターととシルバニアファミリー

おもちゃくらい。リカちゃん人形も押し入れにぶち込んでました。

 

先ず、空気人形って何?って感じだったのですが、ラブドールって大人のおもちゃ

だったんですね、知らなかったー。

なので、序盤から冴えない中年の秀夫(板尾創路)が人形に「ただいま」だとか挨拶

をしたり一方的に話しかけていて人形と暮らしているんですがもうそれだけで気持ち

が悪い。「気持ち悪いオッサンを演じるなら板尾さんしかいない」と良い意味で言って

いいと思うほどハマり役だと思いました。

ラブドールなので男女の営みでいいのかな?人形だから一人の行為?の後の部分洗浄に

笑ってしまい、そんな風になっていたのかー!というのと、その部分映していいの?

とも思いましたがお勉強にはなりました。

 

そして更に追い打ちをかけるように秀夫が「のぞみ」と名付けた空気人形が秀夫が仕事

に出ると動き出すシーンは「もーやだっ!怖い怖い怖い」と恐怖しかなかった。私が

子供の頃から恐れていたことが起こってる。動き始めて人形がペ・ドゥナさんという

韓国の俳優さんに変わるんだけど、最初のぎこちない動きや話し方や瞳の動かし方等

も凄く上手いなーと思いました。見事なナイスバディでスタイルもお顔も本当にお人形

さんのようで見惚れてしまいましたけど、心を持ってしまったといえどあくまでも

”人形”なんでやっぱり気味が悪いことには変わりませんが。

気持ち悪さと恐怖が混ざった不気味さ、これ以上のホラーあります?

 

彼女について少し調べて知ったのですが、ペ・ドゥナさんは撮影の時も殆どノーメイク

だったり最低限のメイクだけだそうで、おまけにとても謙遜されていて、ご自身の顔を

美しいと思っていないし男性受けもしないとインタビューで仰っていたのが印象的で

したけど、それであの人形「のぞみ」…可愛い過ぎるやろー!!「綺麗過ぎる」とか

「天使過ぎる」等の表現は私はあまり好きではないのですが、他の画像を見るとそこ

まで?と思った画像も確かにありましたけど、この映画ではずっと可愛かったですよ。

画像なんてどうにでも出来ますけど、映像でもある程度は加工出来るんでしょうけど

最低限のメイクであれですよ?どこが美しくないんだよ…もう溜息しか出ない私。。

たどたどしい言葉は人形だから当然だし、それにしても関西弁の台詞まであって

ナレーションのように入る日本語もお上手だったのでエンドロールを観るまで日本人

の俳優さんだとばかり思ってました。

 

レンタルビデオ(DVD)屋さんで純一(井浦新さん、若かったわー)と知り合い、そこで

バイトもするようになるんだけど、言葉もたどたどしくて何も知らないのによく雇って

もらえるな、やはり美人はそれだけで履歴書や身分証明書がなくても仕事を得られる

のねー、とここでも現実を痛感した。男女雇用均等法がどうのとか世間では言ってる

けど、得をするのは現代でも結局は美人なのよね。と妬みはさて置き、なんと心を

持ったのぞみは純一に恋をする。すると秀夫に触られることに抵抗を持ち始めたり

するんだけど、人形に抵抗される板尾って…と思わず笑ってしまったが純一ものぞみ

が空気人形だと知るし、秀夫も人形だったはずののぞみに心があることを後に知るん

だけど、どっちもそれに驚かないのは何故???不思議。そこは突っ込むところじゃ

ないと夫に言われたんだけど男性ってそういう感覚の方が多いのでしょうか?私は

人形がバイトをしたり、一人で買い物に行ったり(友達もいないので仕方がないの

だけど)、バイトで得たお金で買い物をしていると推測してはそんな計算をいつ覚え

たんだよ?という突っ込みどころばかりが気になって仕方がなかったわ。

 

ビニールの繋ぎ目が体中にあるのも人形だというリアリティがあるし、またその部分を

コンシーラーで隠したりする乙女心を持ったのぞみのキュンキュンドラマが暫く続くの

だけど、ありましたよ、こんなことが起こるのーーーー!?という展開。

詳細は述べませんがやっぱりホラーです。やっぱり人形は怖いです。

この映画を観るまではルックスからしてチャイルドプレイのチャッキーが一最恐だと

思っていたけど、こちらは綺麗な本物のような人形なのでチャッキーを超えました。

wikiを見るとジャンルには「ファンタジー」と書いてありましたがこれのどこが

ファンタジーなんだよ!!と個人的にはこっちにも突っ込みを入れたい。

 

この映画のレビューでは「切ない」という意見が多かったです。キャッチフレーズも

「心を持つことは切ないことでした」となっていて確か台詞にもあったと思いますが

その通りと思いながらも、私からすると「心を持つことはとてつもなく恐ろしいこと

でした」以外ありません。だって人形ですよ?私には心を持った爬虫類の方が受け

入れられます。人形は無理です。

そういう意味でタイトルの感想になりましたが、総じて面白かったので未見の方には

機会があったら観て頂きたいと思う作品でした。 


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それではまた~(^^)/

映画「オール・アバウト・マイ・マザー」感想 どこで涙するの?おすぎさん教えて

1999年に公開されたスペイン映画、日本では2000年に公開され、

アカデミー賞外国語映画賞を受賞した作品。

 

この映画のタイトルは耳にしていましたし、公開された当時、映画評論家だった

おすぎさんが「100年分の涙を流した」と言って話題になったらしく、「おすぎが

選ぶ観ておきたい名作10選」に挙げられてますのでタイトルだけでも知っていたのは

このせいかも。

当時のおすぎさんは映画についての一言で500万円のギャラが発生したとか何とか

と噂もあって、金額は噂に過ぎないとしてもそれくらい映画評論家として影響力が

ありましたしね。

 

この映画に若き日のペネロペ・クルスさんが出ております。

やっぱりため息が出るほど美しい。以前に何かのインタビューで美しさの秘訣は

と尋ねられて「一日14時間寝る」と答えていたと聞いたことがありました。

映画等の撮影があったらそんなに睡眠時間は取れないと思うのですが、私も

半日爆睡して終わることが時々あって、目が覚めて時計を見て青ざめて「今日一日

何も出来なかった…どうしよ」と罪悪感にかられては「美容のためだからよし!」と

思うことにしているけど全然美しくならない…そろそろこの言い訳は無理かも。

この映画のあとに「オープン・ユア・アイズ」に出演されてトム・クルーズさんに

惚れられて「バニラ・スカイ」のリメイクの流れなんですよね、確か。

ニコール・キッドマンも個人的に私の美しい女性トップ10入りしている俳優さん

ですけど、トム・クルーズさんて美人が好きなのね。

トム・クルーズさんの好みと対照的なのがニコラス・ケイジさんな気がする。。

 

スペイン映画と言えば、先ほどの「オープン・ユア・アイズ」と「REC」が

代表的だと思いますが(それしか観てないけど)、割と面白い映画が多い印象です。

…面白いから話題になって観ただけとも言えますが。

 ネタバレなしの感想です。

この映画もタイトルで観ず嫌いしていました。だって直訳すると「母のすべて」だから

また「お母さん頑張る!母は強し!」的な、母親だったら誰しも味わうような出来事の

ストーリーなんでしょー?どうせ、と思い込んでいたので観ようとも思わなかった

のですが、あ、ペネロペちゃん(勝手に”ちゃん”付け)が出てるのかと知って観て

みました(単純)。

 

後で知ったのですが、このタイトルって「イヴの総て」という1950年のアカデミー賞

受賞作品のオマージュというか「ALL About Eve」を文字ったタイトルだったんですね。

ちゃんと調べておけばよかった。評価の高い「イヴの総て」の方もいつになるか分から

ないけどいつかしっかり観たい。

 

肝心なストーリーはやはり「マヌエラというお母さん」が主人公なんですけど、この

シングルマザーのマヌエラ、序盤で最愛の息子を亡くしてしまい、妊娠を告げずに

別れた息子の父親に息子が亡くなったことを告げるための旅に出るお話なのですが、

ただ息子を亡くした悲しい母の話だけではなかった。

 

今でいうトランスジェンダー、昔でいうオカマも出てくるし、いわゆる全てのLGBT

方が登場しますが、登場人物の全てが「ストレートな女性」と「心は女性」の女性しか

出てこないお話なので、そういう部分もあっておすぎさんの評価が高い理由の一つなの

かなと思いました。確かに色んな母親のお話ではあるけれど通常ではあまり経験しない

ような出来事の母親達のお話だったので意表を突かれました。

マヌエラの友人のオカマを演じていた俳優さんが女性だったことも驚きでした。

女装した男性にしか見えなかったです。

女性の俳優さんが男性が女装しているようにしか見えない演技をするって一周回って

凄いなと思いましたよ。

 

この映画、割と淡々と進むし余分な台詞や演出もない感じがしましたが一つ一つの

出来事は「え…マジか」と思うようなことばかりなのに、主人公のマヌエラも飄々と

した受け止め方をしているように見えるし、登場人物の全員が空気を読んで余計な

事を言わない人達ばかりなので女性にありがちな余分な揉め事がないので私としては

こういう人たちだと一緒にいても気が楽で疲れなくて友人になりたいと思いましたし

息子を亡くしたマヌエラの悲しみもしっかり表現されているし、かと言って暗いわけ

でも私の嫌いなお涙頂戴でもなくしっかり前向きに生きている人達なのも好感が持て

ますが、言葉にしたら壮絶な経験をしているのに「すげービックリした!」という感じ

でもなく「ああ、そうなんだー」程度のような感じになってしまうので好みが分かれ

そうな映画だなと思いました。

というか、この映画のどこで100年分の涙を流すの??

私の感性がおかしいの?何か欠落してるの?分かる方優しく教えて下さい。

 

それと余談になりますがフランス映画を観てても思うのですが、衣装が華やか

です。日本だとコートといえば黒や紺やベージュ等の地味な色が定番ですが、

特に赤いコートを見ると素敵だなー、欲しいわーと見る度に思います。

バルセロナマドリード等の地名も出てくるので響だけでもカッコいいと思って

しまう私。スペイン旅行したい。

 

様々な展開が繰り広げられて、息子を亡くすマヌエラも辛い話だと思いますが

個人的には特にペネロペちゃんの身に起こることがキツいなーと感じましたが

私個人としてはおすぎさんほど高評価ではないし、100年分どころか一滴の涙も

出ませんでしたけれど全くつまらないわけでもなく嫌いでもないといったところ

です。でも外国語映画賞を受賞しているので観ても損はしないかもしれません。

キャッチコピーにも「すべての女性に捧げる」とあるので女性受けの方が強そう

なイメージなので男性がこの映画を観るとどう感じるのか意見を聞いてみたいです。

 


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それではまた~(^^)/

映画「アメリカン・ビューティー」感想 これが中年クライシスの一つってやつ?

1999年にアメリカで、2000年に日本で公開されたケヴィン・スペイシー主演で

アカデミー賞作品賞を受賞した作品です。

 

ケヴィン・スペイシーさんといえば、数年前にセクハラを告発されてから色々と

厄介な問題を抱えてしまったようで、主演映画の公開が中止になったり出ていた

ドラマのキャスティングから外されたり(ドラマ内で死亡した設定にされたとか)

して(詳しくはググって下さいませ)、優れた俳優さんだと思っていましたけど、

この先彼が俳優として復活することはもうないのでしょうか?そうだとしたら残念

だし勿体ないと思いますけどLGBTQの認識が広まりつつある現代でゲイとカミング

アウトされたそうですがそれは自体は問題ではなく(何となくそんな感じはして

ましたけどね)、セクハラは全く別問題なのでどうなるんでしょうか?しかも相手が

当時未成年だったとなると更に厳しいでしょうし。

私が現在地味にハマって観ているスパドラで放送中のドラマ「マンハント:謎の連続

爆弾魔ユナボマー」のプロデューサーで彼の名前をお見掛けしましたが。

映画「セブン」も「ユージュアル・サスぺクツ」も好きなので出来れば全て解決して

また俳優としての彼を見たいと思っていますけど。。

 

大雑把なあらすじは書いておりますが、結末や細かい内容には触れていないと思う

ので比較的ネタバレの少ない感想になりますがネタバレありということで。

結末には触れていませんが未見の方はご注意を。

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 この映画の感想って難しいです。何が難しいと聞かれても上手く答えられないの

ですが、90年代のアメリカの中流家庭にあるどの家庭も抱いたりする闇というか

家庭でのそれぞれの在り方やティーンエイジャーの反抗期のようなことやリストラ

や違法薬物、セクシャリティーに関する偏見等といったあの当時の社会背景が描かれ

ていてストーリーの流れや最後のオチもしっかりあるのですが何がどうしたという

はっきりとしたとストーリー展開ではなくて一言で表そうと思えば言えなくもない

のですが、そんな映画でもない感じがして。

強いて一言で言うなら「不満が爆発したオッサンの話」といったところでしょうか。

 

この映画、高評価ですよねー!私、公開されてから割と早い時に1度鑑賞したの

ですが、実はこの映画の良さがさっぱり分からなかったです。当時より今の方が

この映画の良さが分かるかもしれない!と思いまた鑑賞してみましたが、それなり

に理解は出来たものの最後の展開がよく分からなかったです。それこそ観た人の

感じたままの解釈でという描写のようですが。

 

男性が若い女性を好む方が多いのは理解出来ます。そりゃ女性の体なんて若ければ

若い方が良いでしょうよ。でも、いくら若い方がいいと言っても10代とか自分の娘と

同じ年の女の子だったり、ましてや娘の友達を性的な対象として観る中年男性に嫌悪

感を抱いてしまう私がいます。

日本でいう今時の高校生くらいだったらメイクをして大人びた格好をすれば20歳位に

も見えたりするので何とも言えませんが、相手が自分の娘と同い年の女の子となると

ヱヴァンゲリヲンのアスカ口調でただただ「気持ち悪い」としか思えません。

 

そんな「気持ち悪い」オッサンが女子高生の「マッチョな腕が好き」の一言で体を

鍛える単純さが滑稽で笑ってしまいました。トレーニング用の道具等は既にあった

ようですが使ってなかったようでしたし、見る見る内にいい感じにマッチョになる

オッサン、こういう動機だとサクサク頑張るのね(笑)

ですが、この映画を通して「気持ち悪いオッサン」と言いながらも彼が一番マトモ

でもあった気がしました。気持ち悪いオッサンだけど、理性的になってたし。実は

仮面夫婦なのに外では上手くいっているかのように振舞う夫婦に疲れ、妻は浮気は

するわ、偏見の塊のお隣さんの変わり者の息子と娘は付き合うし、これがアメリカの

一般的な中流家庭なの?それよりも中流家庭を皮肉ったと捉える方が自然なのかな?

 

久々に観て、やはり同じ映画でも見る時の年齢や経験、その時の自分の状況、心境

で受ける印象や感想が違うんだなと改めて思いました。

レビュー等で絶賛されていますが、私は1回目の鑑賞の時は何も感じなかったですし、

殆ど忘れていたのでまた観ることにしたのですが今回は面白いとは思いましたが

大絶賛どころか絶賛するほどではなかったというのが正直な感想ですが、2回目の

方が楽しめました。

 

この一家の隣に引っ越してきたカメラ小僧の俳優さんをどこかで観たことある、

結構最近観てる、誰だっけ?と思いながら観ていたんですけど海外ドラマの

アメリカン・ホラー・ストーリー」に出ていた俳優さんでした。

他にも娘役でソーラ・バーチさんが演じていましたけど、彼女もウォーキング

デッドに出てましたね。面影がありました。


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それではまた~(^^)/