ドラマと紅茶

ご覧頂きありがとうございます!映画と海外ドラマの簡単な感想と日々の出来事について少し 流行りには疎いです

映画「空気人形」感想 とんでもないものを見てしまったような気がした

2009年に公開されたこれまた是枝監督の作品です。

原作は業田良家さんの漫画だそうです。

 

タイトルは前から知っていたんですけど、以前にジャンプに掲載されていて映像化も

された有名な「電影少女」のようなお話かと思って敬遠してましたが、当然ですが全く

別物でした。同じだとどちらかが盗作ということになってしまいますよね。。

 

この映画のレビューは割と良い評判が多かったです。

キャストも有名な俳優さんがたくさん出てました。

 

あらすじを織り交ぜながらおおまかな結末は伏せてのネタバレあり感想です。 

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何の予備知識もなく観たのですが、私が今まで観てきた是枝監督の作品とはまた色が

違いますがストーリーの根底にあるもの(人との繋がり的な)は同じ感じがしました。 

が!これ、、、ファンタジーというより私の印象は完全に異色のホラーでした。

てか、ファンタジーテイストの純粋なホラーでないの?

映画「チャイルドプレイ」や「ピノキオ」もだけど、私は人形ものの話が大の苦手で、

というか子供の頃から人形そのものが怖くて苦手でぬいぐるみも含めて欲しいと思った

こともなければ、プレゼントをしてくれた方には申し訳ないのですが、女の子という

だけで人形の類を頂いた時には押し入れにしまって自分の視界に入らないようにして

いました。遊べた人形といえばサンリオのキャラクターととシルバニアファミリー

おもちゃくらい。リカちゃん人形も押し入れにぶち込んでました。

 

先ず、空気人形って何?って感じだったのですが、ラブドールって大人のおもちゃ

だったんですね、知らなかったー。

なので、序盤から冴えない中年の秀夫(板尾創路)が人形に「ただいま」だとか挨拶

をしたり一方的に話しかけていて人形と暮らしているんですがもうそれだけで気持ち

が悪い。「気持ち悪いオッサンを演じるなら板尾さんしかいない」と良い意味で言って

いいと思うほどハマり役だと思いました。

ラブドールなので男女の営みでいいのかな?人形だから一人の行為?の後の部分洗浄に

笑ってしまい、そんな風になっていたのかー!というのと、その部分映していいの?

とも思いましたがお勉強にはなりました。

 

そして更に追い打ちをかけるように秀夫が「のぞみ」と名付けた空気人形が秀夫が仕事

に出ると動き出すシーンは「もーやだっ!怖い怖い怖い」と恐怖しかなかった。私が

子供の頃から恐れていたことが起こってる。動き始めて人形がペ・ドゥナさんという

韓国の俳優さんに変わるんだけど、最初のぎこちない動きや話し方や瞳の動かし方等

も凄く上手いなーと思いました。見事なナイスバディでスタイルもお顔も本当にお人形

さんのようで見惚れてしまいましたけど、心を持ってしまったといえどあくまでも

”人形”なんでやっぱり気味が悪いことには変わりませんが。

気持ち悪さと恐怖が混ざった不気味さ、これ以上のホラーあります?

 

彼女について少し調べて知ったのですが、ペ・ドゥナさんは撮影の時も殆どノーメイク

だったり最低限のメイクだけだそうで、おまけにとても謙遜されていて、ご自身の顔を

美しいと思っていないし男性受けもしないとインタビューで仰っていたのが印象的で

したけど、それであの人形「のぞみ」…可愛い過ぎるやろー!!「綺麗過ぎる」とか

「天使過ぎる」等の表現は私はあまり好きではないのですが、他の画像を見るとそこ

まで?と思った画像も確かにありましたけど、この映画ではずっと可愛かったですよ。

画像なんてどうにでも出来ますけど、映像でもある程度は加工出来るんでしょうけど

最低限のメイクであれですよ?どこが美しくないんだよ…もう溜息しか出ない私。。

たどたどしい言葉は人形だから当然だし、それにしても関西弁の台詞まであって

ナレーションのように入る日本語もお上手だったのでエンドロールを観るまで日本人

の俳優さんだとばかり思ってました。

 

レンタルビデオ(DVD)屋さんで純一(井浦新さん、若かったわー)と知り合い、そこで

バイトもするようになるんだけど、言葉もたどたどしくて何も知らないのによく雇って

もらえるな、やはり美人はそれだけで履歴書や身分証明書がなくても仕事を得られる

のねー、とここでも現実を痛感した。男女雇用均等法がどうのとか世間では言ってる

けど、得をするのは現代でも結局は美人なのよね。と妬みはさて置き、なんと心を

持ったのぞみは純一に恋をする。すると秀夫に触られることに抵抗を持ち始めたり

するんだけど、人形に抵抗される板尾って…と思わず笑ってしまったが純一ものぞみ

が空気人形だと知るし、秀夫も人形だったはずののぞみに心があることを後に知るん

だけど、どっちもそれに驚かないのは何故???不思議。そこは突っ込むところじゃ

ないと夫に言われたんだけど男性ってそういう感覚の方が多いのでしょうか?私は

人形がバイトをしたり、一人で買い物に行ったり(友達もいないので仕方がないの

だけど)、バイトで得たお金で買い物をしていると推測してはそんな計算をいつ覚え

たんだよ?という突っ込みどころばかりが気になって仕方がなかったわ。

 

ビニールの繋ぎ目が体中にあるのも人形だというリアリティがあるし、またその部分を

コンシーラーで隠したりする乙女心を持ったのぞみのキュンキュンドラマが暫く続くの

だけど、ありましたよ、こんなことが起こるのーーーー!?という展開。

詳細は述べませんがやっぱりホラーです。やっぱり人形は怖いです。

この映画を観るまではルックスからしてチャイルドプレイのチャッキーが一最恐だと

思っていたけど、こちらは綺麗な本物のような人形なのでチャッキーを超えました。

wikiを見るとジャンルには「ファンタジー」と書いてありましたがこれのどこが

ファンタジーなんだよ!!と個人的にはこっちにも突っ込みを入れたい。

 

この映画のレビューでは「切ない」という意見が多かったです。キャッチフレーズも

「心を持つことは切ないことでした」となっていて確か台詞にもあったと思いますが

その通りと思いながらも、私からすると「心を持つことはとてつもなく恐ろしいこと

でした」以外ありません。だって人形ですよ?私には心を持った爬虫類の方が受け

入れられます。人形は無理です。

そういう意味でタイトルの感想になりましたが、総じて面白かったので未見の方には

機会があったら観て頂きたいと思う作品でした。 


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それではまた~(^^)/