ドラマと紅茶

ご覧頂きありがとうございます!映画と海外ドラマの簡単な感想と日々の出来事について少し 流行りには疎いです

映画「パーフェクトブルー」感想 どこが面白いのかさっぱり分からない

1997年の日本のアニメ映画。

随分前の作品だけれど高評価なので観てみました。

 随分前と言っても90年代後半の作品の割には古臭い印象で、まるで昭和の

アニメ映画を観ているような感じでした。

97年のアニメ映画と言えば、旧劇場版エヴァンゲリオンジブリではもののけ姫

公開されていて、そちらは現在観てもそこまで古臭さは全く感じないのだけど

この映画は昭和臭満載だった。この違いは何だろう?低予算だったから?

 

因みに、原作の小説ではタイトルが「パーフェクトブルー 完全変態」となって

いるそうで、ポルノ映画のことを英語では「Blue Film」と呼ぶこともあり、本来

青という意味のBlueには「ひわいな」「わいせつな」「きわどい」という意味もある

そうなので原作はパーフェクトブルーを直訳したのでしょう。

確かにアニメにしては割と性的な描写が過激な感じもありますが、古臭い絵のせいか

そんなにエロさは感じませんでした。

私には面白さの微塵もなかったのでネタバレありどころか全開で感想書きます。

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 まずは簡単なあらすじを。

 主人公の美麻はアイドルグループを卒業し、女優へと転身をするが、女優としての

最初の仕事は「私は誰?」という台詞一言のみ。そしてレイプシーンを演じた美麻は

ヌード写真を出したりと、アイドル時代の自分とはかけ離れたイメージになっていく。

自分のアイドル時代のイメージと現実のギャップに苦しみ、幻覚を見るようになる。

それと同時に彼女の周りでは殺人事件が起こり始める…というお話。

 

しつこいようだが、97年の映画にしては古臭すぎる絵で昭和中期の映画かと思う程。

美麻が所属していたアイドルグループも昔のキャンディーズをモデルにしたような

感じで何だかよく知らない賞も受賞してるらしいのでアニメ映画では良い作品なのかも

しれない。ネット上の評判も良くて、度肝を抜かれる、とかトラウマ級とか怖いとか

気味が悪いという意見が多かったんだけど怖いどころか度肝も抜かれないしトラウマ

にもならないのでどこが怖くて不気味なのか私には全く分からない。確かに美麻が

ドラマの撮影でレイプされているのか、実際に殺人を犯したのか等ダークな場面は

まるで美麻が夢でも見たかのように残酷な出来事が起こると彼女が目覚めるという

シーンが何度もあるし、この映画のキーワード的な「私は誰?」という台詞も随所に

出てくるので美麻の現実と虚構が入り混じって描かれている部分は面白いとは思う

けど、それ以外は何も感じない。

ましてや殺人事件においては美麻の精神的ダメージによる犯行か別の犯人がいるか

どちらかになるのが早々に予想がつき、それを裏切ってくれる展開を期待していた

けど見事に裏切られなかったので犯人すら序盤から読めてしまったので全く楽しめ

なかった。しかも一緒に観ていた夫が冒頭で「この映画、観たことある。犯人思い

出した」なんて言うもんだから私の中でも全てが分かってしまった。普段は無口な

くせに余計なことを言うから嫌がらせとしか思えなかったわ。

 

好きではないけれど「名探偵コナン」や「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」等の

映画やジブリも実は苦手なんだけど、そっちの方が数倍も面白いと思うし、それらは

いつ観ても絵も古臭く感じない。全国の子供たちが観ているアニメのドラえもん

方がトラウマになりそうな話がいくつもあるし、小さな子供が一度は通るアニメの

アンパンマン」だって私からするとお腹を空かせた相手に自分の顔を食べさせると

いう何ともハンニバルさん的な行動の方がもはやトラウマなんだけど。なのでまた

書くけどこの映画が高評価なのがさっぱり理解出来ないのでこの映画の解説ブログ

等色々読んでみたけれど「虚構と現実の倒錯が上手く表現されている」という説明

ばかりで、そんなことは観ていれば分かるし、まるで良さが全く分からない。

 

以下犯人もネタバレしていますのでこれ以上知りたくないという方はご注意を!

 

しかも犯人は美麻の目にはアイドル時代の自分として映って見えていた虚構が実は

美麻とは似ても似つかない美人でもない元アイドルだった太った中年らしき女性の

マネージャーだったのだが、どうしたらそんな女性がアイドル時代の自分に見えるの

か謎過ぎる。女優業に転身して一時的に病んでいたせいからかもしれないけど、それ

だったらただの幻覚の方がまだ理解出来る。

おまけに最後に自分を殺そうとしたマネージャーも助けるし。結果的に美麻は女優と

して成功し、マネージャーだった彼女は精神病院に入院していて未だ虚構と現実の

区別がつかないままのようだけど、そんな人生なら死んでいた方がマシだったんじゃ

ないかとさえ思ってしまうエンディングだった。

 

一つだけ感じたのは、この映画にもストーカーは出てくるのだけどいつの時代も

ストーカーって怖いのね。アイドルも大変だわーと思ったこと。

それだけの映画でした。

と散々文句を言いながらこの監督作品の「パプリカ」を懲りずに観てみようと

思っています(笑)

 


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それではまた~(^^)/

映画「キンキーブーツ」感想 舞台で観たかった

2005年でイギリス、2006年に日本で公開された映画。

2013年にブロードウェイで上演され人気を博した作品。

レビュー等を見ると総じて評価の高い映画ですが私の感想ではミュージカルが

好きな方とそうでない方とで好き嫌いが分かれそうな作品だと思いました。

 

日本では三浦春馬さんでミュージカル化され話題になりましたが、当時はそんなに

気にもしていなかったのですが、映画を観たらこれはミュージカル向けな感じが

して是非とも舞台で観たいと思いました。

有名だしネタバレありでも差支えがないと思ったのでネタバレありの感想です。

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 簡単なあらすじです。実話ベースらしいです。

イギリスの片田舎にある紳士靴メーカー「プライス社」の跡取りのチャーリーは

プレッシャーに耐え兼ねロンドンに移り住もうとしていた矢先、父親の訃報が届き

プライス社を継ぐことになるが、会社は火の車で倒産寸前だった。ある日、酔っ払いに

絡まれていたドラァグ・クイーンのローラ(本名サイモン)を助けようとしたら逆に

殴られローラに助けられる。そこでドラァグ・クイーン達は女性用のブーツを着用

しているが、男性の体重に耐え切れずすぐに壊れてしまうことにチャーリーは興味を

持つ。そこで倒産寸前の会社で人員整理をしている中で一人の女性社員のローレンから

「ニッチな市場を開拓しろ」とアドバイスを受けローラのために「女物の紳士靴」の

作成に着手するがドラァグ・クイーンのローラの存在を快く思わない社員もいて…

というお話。

 

靴が好きな女性って多いと思います。そいういう私も大好きなので靴のコレクションで

有名だったイメルダ婦人の気持ちが分かります。なのでこの映画に出てくる女性用の

靴の色鮮やかさだったり形だったりデザインだったりそれだけでも見てて飽きない。

特にブーツの生地のデザインやヒールの形だったりがたまらなく好みでした。しかも

デザインも良くて自分の脚の形にピッタリで高さもあって履きやすいハイヒールなんて

簡単には出会えない。デザインだけで衝動買いした靴も履き心地が悪いと履かなくなる

ので今ではどんどん断捨離しているけど、気に入った靴は履き潰す度に可能な限り

お直しをして今でも大切に履いていたりする。映画の中でも描かれているが現在では

安くてすぐ壊れる仕様にして買い替えで消費させるというやり方が主流になっていたり

するがチャーリーの靴のように「一生ものの靴」が売りの靴と巡り合いたいと思う

昨今。スタンダードなデザインなら流行に関係なく履けるので安かろう悪かろうの

方がコスパ悪いと思うし、多分。高ければいいというものでもないけれど。

 

靴って私にとっては奥が深くて、デザインは勿論なんだけど、履き心地だったり、

見た目はそんなに素敵ではないと思ってもいざ試着してみたら物凄く脚が綺麗に見え

たり、姿勢が良くなったり洋服がイマイチだと思っても靴を変えるだけでも一気に

お洒落になったりする。そういえば昔父が「服は安物でも靴だけは良いものを履け」

と言っていた意味が特に社会に出てからはよく分かるようになった。色んな意味で

「足元を見られる」ってそういうことなんだなと。

 

最終的には「危険でセクシーな女物の紳士靴」=キンキーブーツを作り上げたが

途中でローラと仲違いをしてしまったチャーリーはミラノで行われる見本市でモデル

が不在のため自分でキンキーブーツを履いてステージに立つのだが、上手くいかず

転んだところにローラ達が現れて見事にステージを成功させるんだけど、このシーン

だけでなくローラの歌やダンスは劇中で披露されるんだけど、もうその歌やダンスに

うっとりする♡

 

引退してしまった安室奈美恵さんを見る度に、よくあんなヒールの高いブーツを履いて

キレッキレのダンスを歌いながら踊れるなーと物凄く感心したが、この映画のローラも

そうだ。ましてやローラ役の男性の俳優さん(この俳優さんはトランスジェンダーかは

存じ上げませんが)も日本でミュージカルを演じた三浦春馬さんも普段からヒールを

履く女性よりも動きや歩き方を含め大変な苦労をしたのではないかと思うとこの劇に

おける人並みならぬ情熱を感じてならない。なので是非生の歌とダンスで観てみたい

と強く思うようになった。映画よりも舞台映えする作品に違いないと勝手に思った。

今となっては三浦春馬さんで観られないのはとても残念で悲しいですが。

 

このお話のメインが靴会社のオーナーとドラァグ・クイーンなのでトランスジェンダー

のお話も絡めたヒューマンドラマもしっかりありますが、個人的にはそちらのお話は

「個性が大事」とか「ありのままの自分で」等のよくあるというか私にはそこまで

印象深いものではなかったし、トランスジェンダーについてはまた別の記事で書きたい

と思っていますので、元々ライブに行くことが好きな私は生の歌とダンスを堪能して

みたいと思わせる映画だと思いました。

 

因みに余談ですがこの映画でチャーリーを演じている俳優のジョエル・エドガートン

さんですが映画「ザ・ギフト」の不気味な主役、脚本、監督をされていた俳優さん

だったとは全く気付かなかったです!サスペンスホラーの「ザ・ギフト」も割と

高評価みたいですが、私はそんなに不気味さも怖さも感じませんでした。最後の

オチはよかったと思いましたけど、そこまでかなー?という感想でした。

 

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それではまた~(^^)/

映画「予告犯」感想 そんな理由?、されど理由!

 2015年に公開された生田斗真さん主演の映画。

原作は私は読んでいませんがヤングジャンプに掲載されていたみたいです。

映画の1年後を描いたオリジナルストーリーで映画公開の翌年にWOWOWドラマを

東山紀之さん主演で放送されたそうですが私はドラマは未見です。

 

ドラマ以外で邦画の感想を書くのは2回目かな。

生田斗真さんの私のイメージは子役の頃は小さいオッサンみたいな感じだったのが

成長と共に演技もルックスも良くなって特別ファンでもないんだけど映画やドラマを

観るととてもカッコよく見えます。映画「脳男」もよかったです。

 

他にも戸田恵梨香さん(個人的に顔も演技も好きな俳優さんですが、最近痩せすぎて

いるように見えるのでもう少しふっくらされたらいいのにと思いますが大きなお世話

でしょうね。私も若い頃は今とは真逆で食べても太らなかったのでどうしたら

太るのか知りたかったあの頃の体に戻りたい。。。)、鈴木亮平さん、荒川良々さん、

濱田岳さん等演技派な豪華キャストでした。

 

 因みに私は何の予備知識もなく鑑賞したので予想外に楽しめましたが、現在では

DVDをレンタルするしか視聴する方法はないらしいです。詳しいは日程は不明ですが

今月でしたらまだシネマチャンネルで放送日があります。(ジャニーズ出演作品は

著作権の問題によりネット上で配信することが出来ないそうです。)

 

それではネタバレあり感想いきますので「まだ観てない!これから観る!」と

言う方はここでこのページを閉じてくださいませ。

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 簡単なあらすじです。

ある日、Tシャツ姿で新聞紙で覆面をし「明日の予告を教えてやるーー」と言う奇妙な

動画が投稿される。すると予告通り、大量の食中毒を起こした食品加工会社が放火

された。この事件を受けて警視庁のサイバー犯罪対策課の女性刑事(戸田恵梨香)が

担当になり警察の捜査が始まる…というお話。

以下思いっきりネタバレしていますのでご注意を!

 

捜査をを進めるうちに犯人は複数犯だということが分かる。この犯人達は自らを

「シンブンシ」と呼び、その犯行も法では裁かれない社会悪を自ら裁いていく。

この辺りは昨今問題になっているSNSでのモラルのかけた投稿で炎上したアルバイトの

学生だったり、政治家だったりするので観ている方も「法で裁けないんだから誰か

制裁加えてよ、いいぞ、やれ!」と思ってしまったりするんだけど、このコロナ禍に

おいては最近ではマスク警察だとか自粛警察だとかちょっと迷惑というか、やっている

方はよかれと思っているんだろうし日本では法律では強制は出来ないのでみんなが協力

しようという風潮の中においてもやはり「協力しない」という人は一定数出てくるので

何とも言い難いところでもあって、常識的にはよろしくはないとは分かっていても

取り締まれない現状においては賛同してしまいそうな問題でもあるので時代に沿った

事件ではあるなと思いました。

 

そしてこの「シンブンシ」軍団が何故そんなことを始めたのかもしっかり描かれていて

一人ひとりドラマがあります。生田斗真演じるリーダーのゲイツはIT会社に派遣社員

SEとして勤めていて正社員になろうと頑張っているが社長に散々嫌味を言われ不当な

扱いを受けた上に解雇されてしまいます。嫌な社長を演じている滝藤賢一さん、いい

味出てました。そして日雇いの肉体労働で知り合った同僚の鈴木亮平演じるカンサイ、

濱田岳演じるノビタ、荒川良々演じるメタボ、今まで会ったことのない日本人の父親

に会いにフィリピンからやってきたハーフのヒョロ(福山康平君という日本人の俳優

さんが演じていました)のメンバー全員が社会から不当で理不尽な扱いを受け人生に

挫折を感じているのだが、誰一人としてサイコパスな人物はいないどころかむしろ

同情してしまうような優しさや思いやりがあって、一度は誰もが経験していそうな

不遇な目に遭ってきたメンバー達なのでいわゆる社会不適合者というよりは頑張って

も報われないといった印象を受けた私は、どちらかというと自分の経験からしても

犯人側に同情してしまいがちになる。

 

日雇いの労働中にヒョロが体調を壊す。フィリピンで貧しい生活をしていたヒョロは

父親に会うための日本への渡航費を稼ぐ為に腎臓を売っていたため激しい労働で命を

落としてしまう。そこでリーダーのゲイツは「ヒョロの父親を探すこと」を主とした

目的でこれらの犯行を起こすことにしたのだった。そして至るところにヒョロの本名

を書いたりと彼と彼の父親に繋がるような痕跡を残していた。

全てはヒョロの願いを叶えるために、ヒョロの遺骨を父親に渡すために。

そして最後は残ったメンバーが自白の動画をライブ投稿して青酸カリで自殺を図る

のだが、それも実はゲイツが他のメンバーの毒を睡眠薬とすり替え自分だけが罪を

背負って自殺し、その動画を見た戸田恵梨香刑事は急いで現場に駆け付けるのだが

ゲイツを助けることに間に合わなかった。しかしそこに残されていたスマホの動画を

見てヒョロの遺骨を探し父親の元に届けたのであった。

 

これを知った時に今までの自警団的な犯行の理由は「これだけ??これが理由?」と

思ったと同時に社会に対する怒りだけでなかったことに驚愕した。こんな理不尽な

社会で不当な扱いを受けたにも拘らず、人としては腐らず思いやりがあり過ぎる

ゲイツ。そして亡くなったヒョロにかけたゲイツの最後の言葉

「お前が腎臓を売ってまで来たかった国がこんなザマでごめんな」

グサッと刺さった。確かに途上国のフィリピンよりは日本の方が住みよい国ではある

かもしれない。世界的にもとても恵まれた国だとは思う。だが他国のような格差社会

ではなくても、目立った人種差別もなくても、2021年になった今もいじめ、特にネット

スマホが普及するとSNSという本来便利で楽しんだり情報を共有するためのツール

までもがいじめを増長させ、官邸官僚の公私混同、政治家の忖度や贈収賄疑惑等々の

政治も腐敗している日本。それに加え様々な社会問題の犠牲になってきた彼だから

言えた言葉なのかもしれない。

だが、だからと言って殺人も犯していた彼らの犯行が正しかったとは決して

言えない。いじめを受けていた側だった戸田恵梨香の台詞にもあった「それでも乗り

越えてきた」人達も確かにいるからだ。なので最後の自殺実況動画に駆け付けるのが

遅かった彼女は「何かっこつけてんのよ?言いたいことがあれば助けを求めればいい

じゃない!」と涙ながらにゲイツの遺体を抱きしめる。この言葉も不遇を経験した彼女

だからこそ言えたのだと思う。

不自由も苦労もなく育ったエリート街道一直線の人間がこの言葉を放っても何の

説得力も持たないだろう。こういった台詞からも犯人達に同情しがちになるが

そうではない、そこではない、と私は思うのだけど。

 

劇中で窪田正孝さん演じるネットカフェの店員がゲイツに加担するのだが、事情聴取で

「人は誰かのためになると思えば動くんです」と言う台詞があるのだが、その言葉が

いかにも日本人ぽくも感じた。いわゆる自己犠牲。そうして先人たちの自己犠牲の

上に成り立っている現代の日本がある。綺麗事ばかりでは生きられないけれど、少し

でも真面目に頑張ってる人が報われる社会になって欲しいと思った映画でした。

 

ただ一点、最後にヒョロの遺骨が彼の父親に無事に渡るのだけど、その父親も不景気で

工場が潰れ貧相な成りをしていて息子の亡骸を前にしても何も感じていなさそうで

命を落としてまで会いたかった父親の印象が薄すぎてそこがやりきれなかったです。

 

生田斗真カッコいい♡と言いたいだけだったのにこんな長文になってしましました。

最後まで目を通してくださった方ありがとうございます。

 


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 それではまた~(^^)/

映画「バタフライ・エフェクト」感想 映画のタイトル通りの映画

 アメリカで2004年、日本では2005年に公開された映画で、監督はエリック・ブレスで

デッドコースター」や「ファイナル・デッドコースター」の監督でもあった方。

主演はアシュトン・カッチャーで、タイムスリップ系サスペンスなのかな?

私の大好きな映画の一つです。

 

 タイトルと映画の内容が正にピッタリで素敵と思った映画です。

細かいことは忘れていますがネタバレありなのでご注意を!

 簡単なあらすじを。

幼い頃から短期間の記憶を失くすことがあった少年エヴァンは医師の勧めで日記を

書いていた。記憶喪失の症状がなくなり喜んでいたが、ある日自分の日記を読んで

いると日記を書かれている過去に戻れる能力があることに気付いただけでなく、その

過去も変えられることに気付いたエヴァンは幼馴染の少女ケイリーに恋をしていて、

ケイリーの悲しい人生を変えるべく過去を変えるのだが…というお話。

 

この映画も人に聞かれたら間違いなくおススメする映画です。

タイムスリップが出来て過去を変えられるからといってハッピーエンドになるかと

いったらそうではない。タイムスリップという特殊な能力を持っているのに

自分の思う未来にはならないどころか変えようとすればするほど不幸になっていく

二人。エヴァンば過去から現代に戻る度にケイリーも彼も不幸になっていく。

エヴァンが誰かを救おうとすればするほど不幸になる。

誰もハッピーにならないタイムスリップに意味はあるのか?と思うけど、仮にタイム

スリップが可能だとして、個人レベルでもむやみに過去を変えてはならない、という

ことなのだろうか?

タイムスリップという手法を使ってバタフライエフェクトというわずかな変化が大きな

変化に変わってしまうことを見事に表現されていてものすごく納得してしまった。

 

私は常々自分の人生は自分が選択してきたことの結果やその積み重ねだと考えている

ので運命があるとは思わないし、宿命はあっても運命はなくて、もちろん誰もがいつも

正しい選択が出来るかどうかなんて分からないし、出来るとも思ってはいないので

それこそ結果論だと思うのだけど、例え間違った選択をしたとしても先のことは

自分で変えられると考えているので、現在の不遇を変えたくて過去の選択を変えたく

なる気持ちは分かるけれど、自分の選択が間違っていただけのことなのにそれを都合

よく変えてしまおうなんてふざけるな、自分の浅はかな選択もきちんと受け入れて

生きろという皮肉もこめられているのかなとも勝手に解釈した。

それは常にその時の自分の最良を選択して、例えその選択が上手くいかなくても

その時のベストを尽くししっかり全うしていかなければならないのが人生ってこと

だったり、もしくはどんな人生でも後悔しないように全力で生きろということなのか。

なんて言いながら自分の人生に満足しているかと問われれば素直にそうとは思えない

どころか正直失敗ばかりだと思っているのであの時ああすれば…と思うことが多々

あるのでそんな風に悟れませんが(笑)

 

そして最後はエヴァンは二人とも出会わなかったという選択をした結末。

エヴァンはケイリーのことは知っているのだけど、お互い出会わない方がいいという

選択をしたエヴァン。本当にケイリーに幸せになって欲しかったんだというその想いが

伝わって何とも切なくなってくる。でもその悲しい選択がお互いにとって最良だった

んだね。自分が想いを寄せている相手と上手くいかなくて、出会えたことは幸せ

だけど、上手くいかない結果に苦しむなら出会わない方がよかった、という感じに

似ているのか、そのメタ的な表現だったのかも、とも思った。

 

似て非なる映画でエイドリアン・ブロディーの「the jacket」があります。

こちらも割と好きな映画だと思ったのですがよく覚えていないのでしっかり鑑賞

したあとに感想を書きたいと思っています。

 

この映画続編があるんだけど、それは観ない方がよかったと思います。

このままの方が良い映画で終われたのに人気が出たからって余計なもの作らないで

欲しいわ。確かタイムスリップが出来るというだけでストーリー自体は続き物では

なかったです。気になる方は自己責任で観てみて下さいw

 


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それではまた~(^^)/

映画「ファイナル・ディスティネーション」シリーズ 感想 あまり映画を観ない方に「面白い映画教えて~」と言われたら迷わず勧めます!

 この映画、知ってる方も多いと思いますがタイトルは若干違えどシリーズものに

なっていて、タイトルが紛らわしいので途中のものから観ても作品自体は完結して

いますが、全体的なストーリーとしては繋がっているので是非1から観て頂きたい

映画です。

 

・第1作『ファイナル・ディスティネーション』(2000年)

・第2作『デッドコースター』(2003年)

・第3作『ファイナル・デッドコースター』(2006年)

・第4作『ファイナル・デッドサーキット』(2009年)

・第5作『ファイナル・デッドブリッジ』(2011年)

()内はアメリカで公開された年です。

 

このジェームズ・ウォン監督、この映画の他にも私の好きなアメリカドラマの

アメリカン・ホラー・ストーリー」の脚本や製作も手掛けていてこんなに面白い

映画やドラマを作るのに何故「DRAGONBALL EVOLUTION」なんて映画を作って

しまったのでしょうか?大人の情事なのでしょうか?大きな力が働いていたので

しょうか?

 

この映画は一応B級映画と分類されているみたいですが、その辺の有名な映画より

私には断然面白いです。なので何回も、どこでどうなるか分かっていて観ても

飽きません。とりあえず未見の方に観て頂きたいのでネタバレなしです!

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一応あらすじを。

修学旅行に向かうパリ行きの飛行機に搭乗したアレックス、飛行機が爆発する夢を

見て大騒ぎをし、付き添いできた友人と教師は飛行機から降ろされてしまいます。

ところが実際に飛行機事故は起き、死の回避をした7人は次々に謎の死を遂げるので、回避する

方法はないかと調べるアレックスだが…というお話です。

 

これもある種のどんでん返しの映画です

もうずっとハラハラドキドキしっぱなし。しかもシリーズを重ねるごとに色々捻って

くるので観ている方も「来る?来る?」と思いながら肩透かしを食らったかと思えば

「えーーーーそっちできたかーーー」となることが多くてしつこいようですが何度

見ても飽きません。突っ込みどころは満載なんですけど私には久々に、とうより

初めて「すごく面白いっ!」と思えた映画です。TWDでグロいシーンは慣れたと

思っていますが、この映画のドキドキ感がたまらなく目を覆いたくなります。

と言いつつ結局観ちゃうけど(笑)

 

なので多くは語りませんがただこのシリーズを通して不明な点があり、「死神」の

ような存在が出てくるのですが、それがずっと分かりません。とりあえず主人公達に

ヒントのようなことを与えてくれるのですが映画を全部観ても未だによく分かって

いません。それと、第5作のデッドブリッジで最初と最後のシーンに出てくるカフェで

主人公のついたテーブルに書かれている文字が最初と最後で変わっているのですが

最後に書かれている文字が分からないのでこの2点に関してご存じの方がいらしたら

優しく教えて下さい。

 

そして大体シリーズ1がヒットすると2は駄作というセオリーがありますが、この

映画はそれを裏切りません。なので是非とも現時点で最後となっている第5作の

ファイナル・デッドブリッジ」まで観て頂きたいです。しつこいですが途中で

やめたら勿体ないです!しっかり繋がってます。

 

ただこの映画のややこしいところはやはり邦題です。

原題は「Final Destination1」から2、3、4、5となっていて分かりやすいのですが

この映画の2にあたる邦題が「デッドコースター」で3にあたるタイトルが

ファイナル・デッドコースター」と非常にややこしくて分かりにくいセンスの悪い

邦題なのでこれから観る方は是非ご注意下さい。

因みに、4作と5作は映画館で鑑賞したのですが、4作目は3Dで鑑賞したので吹き替え

だったんですが、はるな愛さんが吹き替えされていたらしく、オッサンの声だったので

暫くどの役の声か分かりませんでした。

 

因みに2にあたる「デッドコースター」の主演の女の子がドラマクリミナルマインドの

JJ役のAJ・cookさんですがとても初々しく髪もブルネットです。この俳優さん以外は

私は今のところ他で観ていません。。

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 ↓若き日のAJ・cookさん(クリミナルマインドではブロンドだと思ってたけど

ブルネットだったんですね)


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それではまた~(^^)/

映画「ミスト」感想 ボーっと観ていられる、又はTWDが好きな方は楽しめるかも

アメリカで2007年、日本では2008年に公開されたスティーブン・キング原作

脚本・監督はTWDでお馴染みのフランク・ダラボン氏。

当時はあまり馴染みのない俳優さんばかりだと思っていたけど、現在ではTWDでは

すっかりメインになった俳優さん達でしたが、フランクさんはTWDも手掛けていた

ので当然と言えば当然ですかね。

 

実はTWDのシーズン10の追加エピソードも観終わったのでドラマの感想を書こうと

思っていたのだけど、感想も出ないくらいつまらなかったのでやめました。

次のシーズン11がファイナルになるらしいので惰性で最後まで観るつもりですが、

それがなかったら離脱してました。…今までは新エピソードが放送されると翌日には

観ていたんだけど、追加エピソードは観る気にもなれずHDの容量がヤバくなって

きたので観たというだけです。

 

この映画も賛否両論がはっきりと分かれて「鬱映画」とも言われていますが私は

好きです。…ここ数日いわゆる「鬱映画」の感想が多いけどそこまで「鬱映画」だと

思わない私はその手の映画に耐性があるのかも?

今回もネタバレありです!

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 簡単なあらすじを。

激しい嵐が去り、家の窓や小屋の破損の修理をするために主人公デヴィッドと息子の

ビリーは隣人と車でスーパーに買い物に行く。その途中で軍関係車両とすれ違う。

スーパーで買い物をしていると店外ではパトカーや救急車が走り回りサイレンが鳴り

響く。すると鼻血を流しながらダンが「霧の中に何かいる」と言って店内に逃げ込んで

くる。店外も見る見るうちに霧に包まれ得体の知れない物体の一部に数人が引き釣り

出され、上半身のない下半身だけの状態で店内に投げ込まれたりする。デヴィッドも

倉庫で化け物を目にしたため、報告をすると店内にいる全員もパニックに陥るが、

「家で子供が待っているから」と霧の立ち込める外へ出てしまう女性もいた。

そのうち店内でも化け物がいると信じない者、恐怖に打ちひしがれる者、(宗教的な)

神を信じてすがる者、冷静に対処しようとする者、困惑する者達と分断するのだが…

というお話。

この映画を観る前、「面白くない」と聞いていたのと、観ようとしたのだけど出てくる

化け物が何だかパイレーツオブカリビアンに出てくるタコの怪物のような感じがして

冒頭からつまらなくて飽きてしまったのだが、TWDを観るようになって知ったデール、

アンドレア、キャロル役といった俳優さん達が出ていると知って改めて観始めたら

「つまらない」と聞いていたせいか、最後のオチに魅せられた。

このオチが「救いがない」とか「鬱映画」と言われる所以なんだろうけど、個人的には

さすがスティーブン・キングさん!と思ったわ。

でも、確かに途中がつまらない。観るのをやめようかと思ってしまう。それを我慢して

最後まで観ると「おぉー」と思うのだけど。

以下思いっきりネタバレがありますので未見の方はご注意を!

 

終盤で一旦車で自宅へ戻ると妻が死んでいて、もう助からないとスーパーから出た

デヴィッド親子と彼を信じた3人の大人達。ところが銃弾は4発しか残っていない。

ここで最後に一人は生き残って化け物の犠牲になる覚悟をしなければならないって拷問に

近いんじゃないかと私は思うんだけど、化け物に襲われる恐怖と苦しみは自分にと、自分の

息子も他の3人と同様に銃殺し、「もうどうにでもしろーーーー」と車外に出たその時

生存者を乗せた軍のトラックが通る。そのトラックには「子供がいるから」と最初に店を

出た女性も乗っていた。この時のデヴィッドの愕然とした表情が何とも言えなくて

忘れられない。

 

それを知ったデヴィッドは絶叫するのだけど、そんなのありかよーー!もう数分待てば

助かったのにーーと思うんだけど(主人公もそう思ったんだろうけどね)ここまで絶望

させられる出来事って他にある?と思えるほど爽快感のある絶望。しかも最後見かけた

生存者はTWDのキャロル役の俳優さんだったので「やっぱキャロル強ぇぇ!キャロル

無双はTWDだけじゃなかった」と勝手に思った。この俳優さんの役どころって最初は

弱々しいんだけど、途中で覚醒して強くなる役専門なの?と思ってしまう(笑)

 

そういえば、デヴィッドに協力的だったスーパーの副店長を演じていた俳優さんが

ドラマのウェイワード・パインズに出ていたメーラートビー・ジョーンズ)だったw

 

おススメ度は微妙だけど、TWDに出ている俳優さん目当てで観るのもアリだと

思いました♪

 

それではまた~(^^)/

 

映画「ハウス・ジャック・ビルト」感想 苦手以前にがっかりした。それだけ。

 2018年に公開されたラース・フォン・トリアー監督、主演はマット・ディロン

の映画です。

トリアー監督と言えば、私の苦手な「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の監督。

とりあえず、この監督の「鬱三部作」と言われている3作品は全部鑑賞してます。

 

この作品、描写が過激ということでアメリカでは修正版のみ上映されたそうですが、

日本では無修正版で上映されたそうです。

友人からも無修正版で観るように言われていましたが、多分無修正版でした。 

ネタバレありです!早速感想書きます!

 

ハウス・ジャック・ビルト(R18+版)(字幕版)

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簡単なあらすじは、舞台は1970~1980年のワシントン州。建築家を夢見る技師の

独身男性ジャックはあることきっかけに殺人鬼と化します。それを5つの出来事に

分けて映画で語られます。強迫性障害を患いながらも殺人を芸術だと正当化しつつ

続けたその先には…というお話。

もう少し細かいあらすじを追いながら感想を述べていきます。

 

長かったーーーー!この監督の映画は長い作品が多いですが、長かったー!

そして思ったより面白くもないし、そこまで過激だとも思わなかったので

肩透かしを食らったような気がしました。勝手に期待値上げてたのかも。

 

第一の出来事ではユマ・サーマン演じる女性(エンドロール見るまでユマ・サーマン

だと気付かなかったよ)が観てるこっちが「もう殺してしまえ!」と思ってしまう程

ウザい女性だったので、ジャックがジャッキで殴り殺した時はすっきりさえした。

それがシリアルキラーになるトリガーだったんだけど。

 

第二の出来事ではジャックはもうただ単に殺人のためだけにとある女性の家を訪れる

んだけど、ジャックは最初は警官だと名乗り家に入ろうと試みるのだが、女性は

「バッジを見せろ。見せないと信用しないから入れない」と言うので「実は自分は

保険の調査員で遺族年金を2倍に出来ますよ」と言うとすんなり家に入れる女性。

あんなにジャックに不信感抱いて頑なに家に入れようとしなかったのに年金2倍で

すんなり入れる感覚が分からない。そっちの方が眉唾ものの嘘って分かりそうなのに。

アメリカ人て年金2倍って言葉に弱いの?人を家に招き入れる魔法の言葉なの?

ここでもうこれってコント?と思い始めた。

そしてこの女性も絞殺されて(一旦生き返るから胸を刺した)遺体をジャックの車に

運ぶんだけど、早くその場から立ち去ればいいのに、強迫性障害が邪魔して額縁の裏や

椅子の脚の真下に血がついてないか気になって仕方なくて何回も家の中を確認しに

出たり入ったりを繰り返すところも笑えないコントになってた。額縁の裏に血がつく

わけないじゃん。そのうち近所で強盗があったとかで警官がくるんだけど、車にあった

遺体をとっさに隠し、その場を切り抜けて最終的に遺体を紐で車と繋げて引きずって

遺体の隠し場所である冷凍庫に辿りついて車を降りると案の定血の道筋がくっきり。

すると豪雨が降り始めて綺麗にしてくれちゃうなんてなんなのこのコント。

 

第三の出来事はさすがにこの辺りからはコントとは言えないと思った。ここら辺から

アメリカでは規制がかかったんだろうなと思う。子供二人とそのシングルマザーと

ピクニックして狩りをするんだけど、狩りと称して子供から撃って、死んだ子供を木

で括って母親に子供に弁当を食べさせろって、、、もう何がしたいのか分からない。

母親に「好きな数字は?」と聞いたら答えた数字が彼女を殺すまでのカウントダウンの

数字だった。子供は剥製にしちゃうし。不謹慎で大変申し訳ないですが、剥製にされた

シーンは「Oh !マイキー」を思い出してしまった。

 

第四の出来事は若い女の子の乳房を生きたまま切り取るシーンは観てて自分の胸も

痛くなってきた。おまけにその乳房が勿体ないとか言ってお財布にしてるし。

 

第五の出来事はエピローグに繋がるのですが、ナチスでも実際にやっていた実験で

フルメタルジャケット弾一発で何人まで殺せるかをやろうとするんだけど、殺人を

重ねていく内に強迫性障害も軽くなっていったらしく、警察が駆けつけてきていて

その実験を遂行する前に現実的には警官の発砲で死んで(実際に死んだ描写はないので

私はそう解釈しました)、現実では死んでいるんだけどジャックの意識では遺体で

家を作って中に入り、映画の冒頭から話し手だったヴァージが現れるんだけど、彼が

地獄への案内人だったんですね。なので地獄へ案内されるという時点でジャックは

死んでいるという解釈で間違っていないのではないかと思いますが、最後に地獄の

底に落ちるジャック。そして「ジャック、二度と戻ってくるな」という歌が流れて

エンドロール。この歌が中々インパクトあった。

 

トリアー監督にしては珍しい終わり方のような気がしました。ジャックが行う殺人を

劇中のジャックの言葉では「アート」で、「アート」なら倫理を無視していいのか

と思うと最後は地獄に落ちるという至って倫理的な裁きを受けていて、そこは私も

地獄に落ちないエンディングを望んでいたのだけれど、あえてそうしたということは

映画もアートなので「アート」という観点からすると倫理がどうのこうのっていちいち

言ってたら面白いものも何も作れねーよ!って芸術に対するアンチテーゼ的なことを

監督が表現していたのかな?とも思いましたけど、ぶっちゃけつまらなかった。

 

それと、この映画を観終わって真っ先に思ったのが、このジャックってアメリカの

有名な30人以上の女性を殺し、「シリアルキラー」という言葉の語源になった犯罪者

のテッド・バンディのお話かと思った。テッド・バンディを通して殺人を芸術として

描いた映画にしたのかと思った。ピクニックで狩りと称して親子を殺害する話は少し

違うけど似たような話がドラマ「クリミナルマインド」にもあったので、むしろそっち

の方が怖かったし、乳房をお財布にするのは昔ナチスでも人の皮を使ってブックカバー

とか色々作っていたとは聞いていたし、「羊たちの沈黙」の犯人も被害者女性の皮で

洋服を作っていたのと酷似していたし、遺体で家を作るのもドラマの「ハンニバル

でも似たようなシーンはあったし、エピローグの地獄の話もダンテの「新曲」の時獄篇

もたくさんの映画でも扱ったり出てきたりしいるので目新しさもなくただがっかりした

映画でした。(トリアー監督は無神論者みたいですが)

先日書いた「ファニー・ゲーム」の方がグロ描写がないのに感情に来るものが断然に

ありましたよ。

ウェイワード・パインズの時よりマット・ディロンさんのフランケンシュタイン度が

薄くなっていたように思いました。

 

「鬱三部作」を観た時も「確かにイカれてる話ではあるけれど、だから何?」としか

思わなかったので、私、この監督とは合わないのかも。。。 

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 それではまた~(^^)/

映画「ファニー・ゲーム」感想 個人的に救いのない胸糞悪い映画ベスト1

1997年にオーストリアで、日本では2001年に公開されたミヒャエル・ハネケ監督の

作品「ファニー・ゲーム」。

 

早速本題に入ります。ネタバレありです。

(「ダンサーインザダーク」のネタバレもあります)

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 簡単なあらすじを。

休暇を過ごすために別荘にやってきたショーバー一家。途中、隣人と挨拶を交わすが

白シャツ、白ズボン、白手袋をした見知らぬ青年の二人組。夫と息子はセーリング

準備を、妻のアナはキッチンで食事の準備をしていると先ほどの白シャツの二人組

が「隣の家の人から卵を分けてもらってきて欲しいと言われた」と言います。礼儀

正しかったのでアナが卵を渡すと卵を落として割ってしまう。そして「犬が吠えた

から卵を落とした。卵をくれ」と言います。アナは彼らを徐々に不審に思い帰って

もらおうとしますが、帰るどころか居座る二人。夫のゴルフクラブを手に取り「試し

打ちがしたい」と言って外に出ると犬の鳴き声が不自然に泣き止み、それを不審に感じ

た夫が戻り彼らに「帰ってくれ」というと彼らは夫の足をゴルフのパターで殴打する。

それから「明日の朝までに君たちが生きているか死んでいるか賭けをしよう」と

にこやかに言い、息子に白いクッションカバーをかけ残虐な行為が始まり…

というお話。

 

映画が始まってすぐに気味が悪い。とにかく二人組の青年が不気味。犬を殺しただけ

でなく、夫の脚を殴打して早々にこの一家を制圧するところからしてもう嫌な予感しか

ない。だけどどうなるか気になるので観るんだけど、「え…嘘でしょ。。」と思った

けど、本当に子供から殺されるから呆然。しかも自分の目の前で殺されたら残された

親にはもう絶望しかないじゃん!と思ったんだけど、何故かこの夫婦一応逃げようと

頑張るのよね。私だったら子供が殺された時点で早いとこ自分も殺してくれって思う

けど。自分たちの子供が殺されたら自分も生きていたくないと思うのは万国共通では

ないのでしょうか?どちらにしろ殺してと言っても素直に殺してはくれなさそうです

けどね、この二人にとってはゲームですから殺したら楽しみが終わっちゃうし。

夫も自分が足かせになってしまうから妻だけで逃げろと言いますが、そう言われても

ねぇ、せめて子供と一緒なら夫置き去りもアリだけど、仮に自分だけが逃げられたと

しても携帯電話も壊されてるし、お隣さんまで距離があるからすぐに助けを呼ぶことも

出来ないとなると私でもやっぱり夫だけを置いてはいけない。というより本当に早く

殺してと思う。なんて話している内に不気味な二人組が車に乗ってその場を去るので

水没した携帯に電源が入ることに気付いたアナは夫を置いて別荘から逃げ出して道に

出ると、車のライトが向かってくるのであの二人組かと隠れるが、自分達の車では

なかったので助けを求めようと手を挙げると後ろからまた車が。はい、また捕まった。

おまけに夫も殺されてる。もうこの飼い殺し状態みたいな地獄絵図、今まで観たこと

ない。そして明け方、二人組にヨットに乗せられているアナ。二人組が割とインテリ

っぽい会話をしているすきに船に落ちていたナイフを拾おうとしたアナに気付いて

彼女をドボン。アナ溺死。私もアナと一緒に沈みそうな気分になった。

 

そしてまた隣の別荘へ行き「アナに頼まれて卵を分けて下さい」で終わるんだけど、

結局逃げ切れないこのお話、グロい描写は一切ない。にも拘らず私の胸糞悪さは

「ミッドサマー」や「ダンサーインザダーク」よりも何十倍も気分が悪い。

いや、「ダンサーインザダーク」は最後の最後で絶望の後に希望があると思うんです。

だって最後にセルマは自分の意志とは違っても死により自分の悲劇から解放されて、

息子は手術出来て視力を失わなくて済むという希望があるからそこまで「鬱映画」

だとか「胸糞悪い」とは思えないんです。

「ミッドサマー」は主人公は一応生き残ったし。

ですが、この映画のタイトルの「ファニー・ゲーム」ってどこがファニーなのか説明

して欲しいわ。不気味な青年が理由もなくゲームで人を殺すのがファニーなんでしょう

けど。アナが車に助けを求めた時のあの絶望感、恐怖しかないこれこそが誰一人として

救われないし逃げも出来ないし観ている私も一息もつけない「救いのない映画」です。

気分が悪すぎて二度と観たくないです。でも嫌いじゃないです。

 

二度と観たくなかったんですけど、妹夫婦に「何か面白い映画ないー?」と聞かれた

ので「ファニー・ゲーム」は?と勧めたら、何故か一緒に観ることになってしまって

当時はまだTSUTAYAでレンタルしていた妹一家と一緒にTSUTAYAで探したらハネケ監督

が自らハリウッドでリメイクしたUS版しか置いてなかったんですけど何でだろう?

個人的にはオーストリア版を勧めたかったのに。。で、私も仕方なくUS版を観たので

すがストーリーは全く同じなのに、やっぱりオーストリア版の方が不気味さ最強でした。

ストーリーを知ってしまっているから、というよりわざとなんだろうけど、何で

不気味さ半減させたんだろう?

 

なのでもし未見でこれから観てみようと思われた方がいらしたら可能なら

オーストリア版をおススメします。

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 それではまた~(^^)/

映画「テネット」感想 理系がマウント取りたがりそうな映画だけど文系も突き詰めると科学に繋がるよね?

 2020年9月に公開されたクリストファー・ノーラン監督の映画です。

初めに言っておきますが、このブログでは考察は一切しておりません。

この映画の「何故」や「解説」を知りたい方は他のブログをご覧くださいませ。

 

正直、私は科学や数学は大の苦手というかさっぱり分かりませんので手を出しては、

というか感想も述べられるほど理解がないと思うので悩みましたが、観たばかりだし

分からないなりの「感想」くらい言わせてよ、と思ったので書きます。

 

クリストファー・ノーラン監督と言えば、映画「ダーク・ナイト」や「プレステージ

は好きだし、「インターステラー」も天文学や科学が苦手な私でも何となく分かった

し好きです。インターステラーは父と娘の話だからかもしれないけど。

メメントは映画館で鑑賞して分かったような分からないような、でもDVDで観たら

「あー、なるほど」みたいな映画でしたけど、「インセプション」は3回くらい観て

ますが分かりません。インセプションは何故か集中力が途中で切れます。多分これが

好きじゃないってことなのかも。

 

「テネット」は監督も科学について少しは知っていた方が楽しめるというようなことを

仰っているみたいなので、少し勉強した方がいいのかなと思ったけど、ストーリーが

分からないので何をどこからお勉強すればよいのか分からないのでとりあえず観て

みましたがやはり物理とか熱力学とかその辺をお勉強した方がいいのかーとは

分かりましたが、様々な考察を読んだり、Youtubeの解説動画なんかも漁って見たり

しましたけど、結局よく分からないので感想を書く上で自分でも気付かないで

ネタバレしている恐れがあるのでネタバレありということにしておきます。

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あらすじは省きます。何かもう色々と複雑なので(笑)

とりあえず、初見の感想です。この映画、何度も観ないと分からないと言われて

いますが、確かにそう思います。だけど、それってエンターテインメントとして

どうなの?と思います。映画が純粋に面白くて何度も観たくなるのは作品がよいから

だと思うんだけど、分からないから答え合わせのために何度も観る、または商業的な

意味も含めて考察させるために観させるような作品て、そういうことが好きな人には

よいかもしれませんが総体的には結局監督の自己満足映画でしかないように思えます。

映画を観た後にあーだこーだ話したりするのは私自身も好きだしそれが醍醐味でも

あったりしますが、あまりにも難解で複雑だと尚更監督自己満映画としか思えません。

ましてやこの映画に関しては監督も「多少の科学の知識があった方が楽しめる」って

言っちゃってますからね、苦手な人は何回観ても置いてけぼり感しかないですし

(私)。科学についての理解度に個人差があるのは置いといて、この映画について

理解しておいた方がよいことを知って観た方が楽しめる=2回目の方が楽しめる

という理系の方の意見が多いのですが、ただ理系ではなくても大まかなストーリー

とか、ある装置によって時間が逆行するとか、順行組と逆行組がある時点を境に挟み

撃ちするとか最後のシーンの意味くらいは分かりましたけど、そういうことじゃ

なくて~時間の逆行組と順行組が~と上から目線で言われるのは好きではないです。

 

初見で分からなかった事を調べて一応何となく分かったわーと思ったからと

言って2回観ようかとは私は思えません。何故ならまた新たな矛盾や疑問が湧いて

くるのが目に見えるし、監督も「重箱の隅をつつくような矛盾は気にするな」とも

仰っているので自分が疑問に思った矛盾が重箱の隅をつついた疑問なのかどうかさえ

分からない私には「何故」のループに陥るストレスしかないというのが分かるから

です。あー、もうこの「自分がこうなるのが分かる」って言っていることがこの映画

の世界観の「決定論」と同じ気がしてきた。なので仮に人間には理系と文系のどちらか

の二分しかないとしたら私は文系よりだと思うのですが、そんな私ですら上述したよう

にこの映画は科学のお話と思いながらも結果ありきの世界観だと文系なりに科学を

表現していると思うと理系と文系と分けて考えても最終的に科学についての話で一つに

戻るんじゃん!という仮定の世界でも矛盾に陥って、元々は量子力学の思考実験だった

シュレーディンガーの猫」も思考実験って哲学なの?科学なの?ていうか「思考」と

「実験」って両方じゃん!てことはそもそも二分化とか意味ないんでないの?と思って

しまうのでタイトルに書いた通りの感想になります。

 

逆を言えば、物理学の話でもあるけど、ビルの爆破が順行時間と逆行時間で行われる

のでいつ建設されたの?ビルの存在時間は数分?等々を考えると映画全体が「親殺し

パラドックス」を描いている哲学的な映画にも思えてきます。

 というか、この映画において時間が順行している人物(主人公)からすると「無知が

最大の武器」ということらしいのですが、決定論である限り、未来人がそれまでに

何が起こってきたか分かっていて、その結果を過去の人物に教えている時点で未来人

とコンタクトを取っている側(セイター)が圧倒的に有利で、数時間後に何が起こるか

分かっていない無知が武器の人物にとっては時間を逆行したところで過去改変は

出来ないので未来人が知っている結果にしかならないと考えるとこの戦いすら意味が

あるのかどうかさえ私には分からなくなってしまいました。主人公の相棒的存在の

未来人であろう「ニール」も「what happened,happened」=起こったことは変わら

ない(仕方がない)って言ってますし。どちらにしろ「よく分からない映画」だと

いうことが分かりました。ノーラン監督が嫌いになりそう。。

 

しかもこの映画のキャッチコピーが「考えるな、感じろ」らしいんですけど、、、

あのー、ブルース・リーですか?「Don't think, Feel.」ですか?…主人公も科学者から

逆行銃について説明をされてる時に「直感か」で納得してましたしね。

科学の知識があった方が楽しめると言いながら直感でいいんですか?ノーラン監督。

科学の知識がないと直感すら感じないということなのでしょうか?考えれば考える

ほど分からなくなるのでとりあえずキャッチコピーの通り考えるのやめます。

 

よくある点から点に飛ぶタイムトラベルではなく、時間を逆行させるという手法は

斬新でしたが、先送りと巻き戻しで考えると分かりやすいのかもと思ったのですが

この映画では時間は巻き戻せても肉体は若返りしないのでちょっと違うし、巻き戻し

の発想はメメントの方が当てはまりますよね。。

初見での私の謎は順行人物のキャットが逆行銃で撃たれた後の治療法です。そういう

意味も込めてやはりもう一回観ようと思います。2回観て分からなかったら諦めます。

 

ところでこの映画の主人公「名もなき男」を演じているのがデンゼル・ワシントンさん

の息子さんだったとは。ラストネームがワシントンとなっていたのでもしかしたら?と

思っていましたが、やはりそうだったんですね。それと相棒らしき人物で一応未来人に

なるのかな?の「ニール」をロバート・パティンソンさんが演じていましたけど、何か

で観たことあると思ったらあのヴァンパイアのティーンエイジャーラブストーリー映画

「トワイライト」シリーズの主役ヴァンパイア君だったんですねー、地味に好きです。

キャット役の女性の俳優さんもデカいなーと思っていたら191㎝て、ヒール履いたら

2m超えますよ、羨ましい。

 それではまた~(^^)/

映画「ナチュラル・ボーン・キラーズ」 感想 タランティーノさんは激おこしたみたいだけど評判よいし賞も取ったし私もお気に入りです

 1994年にアメリカで、日本では1995年に公開された映画。

オリバー・ストーン監督、原案がクエンティン・タランティーノで確か

タランティーノが映画「俺たちに明日はない」をオマージュしたとか何とか。

原案っていうのも、オリバー・ストーン監督がタランティーノさんの脚本を

結構変えちゃってタランティーノさんが激おこしちゃったんだよね。

因みに「俺たちに明日はない」も私は好きです。「キル・ビル」も好きです。

オリバー・ストーン監督の映画「プラトーン」も好きです。

んー、何だかバイオレンスな映画が好みと思われそう。。。

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父親から虐待を受けていたジュリエット・ルイス演じるマロニーちゃんじゃなくて

マロリーちゃん、お肉屋さんで働くミッキーくん(演じるウディ・ハレルソン

他であんまり私が観てない俳優さんな気がします)と出会い、恋に落ち、両親を殺した

マロリーちゃんとミッキーくんは殺戮しまくりの愛の逃避行をします、というお話。

 

今回はネタバレなしで感想を書けそうなのでネタバレなしです。

タイトルを見ても、あらすじからしてもバイオレンス臭がプンプンしますが

暴力的な二人のラブストーリーだと私は思っています。

だからと言って暴力には決して賛成しませんし、殺人なんてもっての他です。

ですが、上手く言えないんですが、生まれながらにして殺人という行為に快感を

覚えてしまう二人が出会ってしまったら起こるべくして起こったであろうと思う

出来事と、自分たちの欲望に素直に従って生きる二人が何故か活き活きして見えます。

二人のしていることは許されないことだし、責められてしかるべき行為なんですが

この映画を観ていると私の中では野蛮なんだけど憎めない二人になってしまっている

から不思議。何なのこの感覚。もしかしたら私だけではなく、誰しも心の奥底に

似たような欲望もしくは本能のようなものがあるのかもしれない、とさえ考えたり

してしまいました。実際にそんな欲望あるかと聞かれたら全くありませんが、この

映画を観て、この映画を好きだと思う自分に全くないと言い切れるのか?自分が

気付いていないだけで本当は潜在意識ではあるのかもしれないと自問自答したり

します。答えは出ませんが。

 

因みに、クリミナルマインドでこの映画とそっくりなエピソードがあるのですが

そちらは何故かマロリーちゃんとミッキーくんにあたるカップルに全く共感も

しないし、それどころかマロリーちゃんもどきにはイライラしましたし、しっかり

裁きを受けろ!と思いました。見せ方(俳優さんも関係あるのかな?)を変えると

腹立ちさえ覚えるストーリーになるんですね。監督と脚本、大事だわ。

約2時間で描かれるのと約50分足らずで描かれるのとは違うとも思いますけど…

(クリミナルマインドのフォロー)

 

とはいえ、フィクションなので娯楽として楽しむストーリーとして割り切って

鑑賞するのがベターだと思います。

ジュリエット・ルイスの画像を載せたかったのですが、著作権フリーな画像が

よく分からなかったので小さいですがこちらのDVDのパッケージで勘弁して

下さいませ。

何か悪い顔してるな、ジュリエット・ルイス

 

それではまた~(^^)/